しあわせのねだん

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  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794966681
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

「私たちはお金を使うとき、品物といっしょに、何かべつのものも確実に手に入れている。大事なのは品物より、そっちのほうかもしれない」お金には無頓着。だけど、ほしいものはどうしてもほしい!意を決して何かを買ったり、考えた末にあきらめたり。直木賞作家が、そんなお金にまつわるひたむきな思いと体験をつづった。多機能の電子辞書。まあたらしい冷蔵庫。輝かんばかりの女になるための化粧品。年齢にふさわしい所持金。待ち人があらわれるまでの空白の時間。母との忘れられない旅…。その値段は?お金は何をしてくれて、何をしてくれないのだろう?日々と物欲のくらしから垣間見た、幸福のかたち。

目次

昼めし977円
Suicaカード5000円、定期入れ4500円
ヘフティのチョコレート3000円
電子辞書24000円
健康診断0円
蟹コース5820円
すべすべクリーム4500円
コーヒー2・80NZドル、ヤムヌア(牛肉サラダ)ごはんつき8NZドル
理想的中身40000円
ねぎそば390円〔ほか〕

著者等紹介

角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒。1990年『幸福な遊戯』(角川文庫)で海燕新人文学賞、1996年『まどろむ夜のUFO』(講談社文庫)で野間文芸新人賞、1998年『ぼくはきみのおにいさん』(河出書房新社)で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』(新潮文庫)で1999年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、および2000年路傍の石文学賞、2003年『空中庭園』(文芸春秋)で婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』(文芸春秋)で直木賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぶんこ

47
お酒が好きか嫌いかで、評価が分かれるような20代の消費でした。 確かに20代に、何にお金を使ったかは、その後の人生で、自分を救ったり、後悔に苛まれたりしますね。 私はお酒を飲めないので、その点に関しては共感出来ませんでした。 それと、何度も同じミスをする点も。 出かける前にお財布を確かめるとか、お財布とは別に、お金を用意しておく習慣をつけるとか、と、余計なお節介を考えてしまいました。 毎日サラリーマンの如く、定時に出勤?してお仕事をされる真面目な角田さんの、別の面が多々見られました。2014/12/30

mint-s

45
角田さんの生活の一部を覗いているような感じでした。やっぱりお金って無いと困るから貯める事も大切だけど使って内面を磨くとか経験を積むとか使い方も大切だなぁと思いました。「品物といっしょに何か別のものも手に入れている」…そうですよねぇ。2016/11/19

野のこ

35
「しあわせのねだん」お金の価値観ってふしぎ。角田さんらしい雰囲気。以前他のエッセイで「千円くださいおばさん」の後日談にはびっくりしました。区で健康診断が無料って羨ましい!石川県はお金必要なのよ。イララックなる商品があるのは知りませんでした。買うのちょっと恥ずかしいかも。あと爆雷という食べ物にも興味津々。後半の特にお母さんとの旅行はセピア色のように記憶に残りました。またあとがきの「お金を使うとき、品物といっしょに何かべつのものも確実に手に入れている」にははっとしました。2017/10/13

布遊

24
角田光代さん初読み。エッセイだった。三浦しをんさんの小説はすごく好きだが、エッセイは2冊とも半分程度読んだところで断念。ところがこの本はとっても面白く、どんどん読み進むことができた。この違いは何だろう?共感できるところが多い?相性?2018/01/08

tera。

24
お金に纏わるエッセイ。『二十代のとき使ったお金がその人の一部を作る』というのには納得する部分があったが、だとしたら私の一部はやっぱり本で出来ているんだろうか。海外では自分でお金を使わないと、行った先の印象が残らないというのには大いに賛成。特に自分のお金で食べた現地の食事は、口に合っても合わなくても、その味や匂いと共に深く記憶に刻まれると思う。お財布の中身には『年齢を四捨五入して1000を掛けた』金額が入っているのが妥当だという説が興味深い。2013/12/16

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