• ポイントキャンペーン

できればムカつかずに生きたい

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794964564
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

2度の直木賞候補にも挙がり、作家としてその名もすっかり浸透した感のある田口ランディさん。
この度栄えある第1回婦人公論文芸賞(中央公論新社主催)を受賞されました。この賞は1962年以来、女流文学賞と名づけられ数々の女性作家の方々が受賞されてきたものですが、本年より名前を変えて、さらに「女性を活写した作品」であれば、作者の性別は問わない、等間口を広げる形にして設定されたものです。小社刊行のエッセイ『できればムカつかずに生きたい』が見事に該当作品として選出され、「まさしくここに今がある」(俵万智さん評)など、絶賛をいただきました。読者層もますます広がって秋には新刊エッセイも出る田口作品に今後もご注目ください。

内容説明

どうしたら傷ついたりめげたりしないで強く生きられるんだろう。多発する十七歳の少年たちの犯罪のこと、ひきこもりの末亡くなった兄のこと、プチ家出をする少女たちの心情、「いじめ」の本質について考えたこと…生きにくいこの時代で悩み考えぬいて得た、ヘヴィでリアルな心の処方箋。

目次

十七歳の頃、なにしてました?
ひきこもりの心象風景
断層の向こうのお父さんたち
私はいかに父と和解したか
恨みつらみの晴らし方
春の陽をあびて蘇る
お母さんを守る子供たち
いじめってなんだろう?
プチ家出をする少女たち
できればムカつかずに生きたい〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

豆ぽち

30
著者の生育環境と自分のそれとが重なる部分があり、胸につかえてなかなか読むすすむことができなかった。アル中の父に従順な母。壊れていく兄。自分が家族を支えなければという著者。自分の心情や家族の有り様が、我が家とそっくりで、私の兄も私もごく自然な反応として、ひこもり、我を強くして生きていたんだと納得した。過去の自分が大嫌いでしかたなかったが、周りの環境から身を守るため必死で生きていたんだなぁと心の重しをひとつ下ろすことができた。今このときに読めて、本との出会いに不思議な力を感じた。2014/05/22

miki

19
読んでいて、自分が過去に捨て去ったと思っていた感情が、心の底に沈殿していたものが、浮かび上がってくるようだった。17才の頃、傷ついて悲しむ自分が辛くて、いつの間にかわたしは膜を張って自分を守っていた。それが今や硬くなり、変色し、風化して重い鎧と化している。弱さと引き換えにして、わたしは傲慢な精神を選びとってしまったように思う。今この本を読んで、もう一度あの頃の気持ちをちゃんと知りたいと思った。その弱さと向き合うことで、自分が勝手に蓋をしたもの、自分自身を知ることになるのではないかと思う。2014/11/22

Ryosuke.*

8
"この世に『人生の指針』はたくさんある。人はある時期、生きるためにそれを求める"人生誰もが、同じような時期を経験しているのならもっと話し合いたい。でもなぜか、みんなひとりぼっちで空に想いを馳せるんですよね。さびしい。生きにくい世の中だと20歳越えて思います。そういう人にとってはただ、"知っていることが救い"だと私も思います。だから、体に棘を持ったもののけ姫のアシタカのように、何かとてつもない毒を受け入れ、生きていくこころを育てなきゃいけないのでしょう。2013/12/19

SARU

7
直面する物事には因果関係があり、原因は少なからず自分という個の存在にある、と全てを自分で受け止めようとすればパニックになる。病む。どうしようも出来ないことなんていくらでも起きる。できればムカつかずに生きたい。言いえて妙です。2013/09/30

hippos

5
全然知らない方だったので「ランディ」の語感からもっと軽い感じのエッセイを想像していたのだけれど、結構重厚な一冊だった。タイトル作が一番心に残ったかな。吐きだす・流す・手放す...僕もそういうスタイルを身につけたい。2015/01/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/551428
  • ご注意事項