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内容説明
活字本と電子本の大共存時代が始まった。宮武外骨からDTP、OCR、WWWまで「本」の再定義をこころみる最新エッセイ集。
目次
氷を溶かしてみたものの
グーテンベルク計画
電子本をバカにするなかれ
フランケンシュタインの相対性原理
まちがい主義
パソコン通信で対話できるか
本はどのように消えてゆくのか
長老たちのコンピューター
原稿用紙ぎらい
「DTPガリ版派」宣言
異形と常形
印刷は編集の敵にあらず
インターネット電子出版入門記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ochatomo
4
1995年にDTPの先をみて書かれた表題作ほか先駆的コラム集 本は「不定形な想念をグイッとせきとめる強引な切断力」をもち、動から静へ「定着」させる印刷物で「時間と空間をへだてた著者たちとこころゆくまで対話」するもの 仮想現実で読書という「習慣」をつくることができるかを問う 活字メディアに比べデジタル・メディアは調整能力が発達、コマギレ情報の相互交換か、あたりさわりのない雑談や挨拶のやりとりと分析 1996刊2010/11/01
和菓子男子
3
人から頂いた本。偶然本に関する文章を書いていてとても参考になった。パソコン黎明期、デジタルの世界に本の可能性を見出だそうとした一冊。文字に対する作者の愛が読んでいてとても楽しい。変革を迎えようとする文字と本に果敢に迫ったどこか懐かしくてどこか新しい不思議で面白い一冊。2014/06/29
かー
1
1995年、コンピューターがパーソナルなものになりつつあった時代、紙の本とデータとしての本の将来について編集者が考えた文章をまとめた本。最後の方はHTMLで楽しそうに試行錯誤している日誌といった感じだった。読みやすいわけではなかったけど、当時の過渡期の空気がうかがえて興味深かった。2015/07/09
りつか
1
10年ほど前の本。意外と原稿用紙はまだ市販されてる。紙媒体がなくなるには、まだまだとてつもない時間がかかるんじゃなかろうか。2008/08/18
takuchan
0
批判を許容できるようにならないとメディアとしてなりたたない。/1995年の本だが、当時からオンラインのでのコミュニケーションの仕方を議論していることに驚く。「批判される訓練」はTwitterやLINEが盛んになった今、さらに声をあげて警鐘して欲しい。2014/09/18