内容説明
幼い子どもたちに話しかけて綴られたひらがなの詩から、大人になった子どもたちに人生の友人として贈った詩まで、20年間、子どもの成長とともに書きつがれた、詩人の父から子どもたちへの、物語としての45篇の詩。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
44
長田弘さんが紡ぐ言葉の力を感じる。それは、強い言葉ではなく、じんわりと沁み込んでくる、包み込むような言葉だと思う。こんな形で、子どもたちへの言葉を伝えることができると、とてもいいなあ~。自分の言葉で、自分の思いを、伝える相手(子どもたち)のことを考えながら、眼に見える形にする。自分の子どもたちは、成人しているが、どんなふうに見えていて、何を感じてくれていただろうと振り返る。2023/01/28
Takafumi Furukawa
2
先日亡くなられた詩人、長田弘さんの詩集。「退屈をたのしむには、花とコーヒーと新しい時間をくれる古い本があれば、いいのだ」2015/06/01
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1
「ひとが心の中にもっている問題、もちつづける問題がある。ひとの年齢というのは、ひとが心の中にもつ問題の数なのだ。」(後記より) 心の中にある問題は、いつの時代も、いくつになっても、誰にだってあるのだろう。でも、長田先生の優しい言葉たち、優しい語り方に、ほっと一息吐くことが出来ると思う。中でも「きみはねこの友だちですか?」が好き。一匹のねこと、ねこみたいな人に、入ってきて欲しいと願い、少し扉を開けてみる。2021/01/19