《ベスト版》文学のおくりもの<br> 人間喜劇 (ベスト版)

《ベスト版》文学のおくりもの
人間喜劇 (ベスト版)

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794912442
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

14歳のホーマーは、イサカの町の電報配達。彼が運ぶ青年たちの戦死の知らせは、人びとを悲しみのうずにまきこむ。やがて自分の兄の死を最愛の母に伝える日が訪れた…。一家をささえて働く少年の目にうつる、生と死が織りなすせつなくも感動あふれるドラマ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

空虚

16
まるでおとぎ話から抜け出してきたような架空の人々、架空の国、架空の町(その地名、その通りの名がアメリカ大陸のどこかに見つかるとしても!カリフォルニア州のある都市の風景と瓜二つだったとしても!)。けれども、彼や彼女ら、あるいは死者が口にする言葉、したためる手紙、そして彼や彼女らが歌う歌には、一抹の真実がある。14歳の電報配達夫が兄の戦死を告げる電報を家族に届けるということ。大傑作。2016/05/23

秋 眉雄

12
「きみは自分自身に対して感謝するんだよ。うん、きみ自身にね。ありがたいと思うんだ。」素晴らしかった。大事な一冊と出会った気がします。2016/12/28

ぱせり

9
思えば、この物語は家に帰る物語であったかもしれません。最後にとても大きな「家に帰る」場面に出会います。沁み入るような喜びとともに。この「家」は、神さまの家だったのかもしれない。そして「イサカ」という町が、帰るべき「家」そのものであった、と思ったのでした。 2013/06/20

NAO

8
イサカは、架空の町。戦時下のアメリカで、家に帰りたい人々と、帰りたいのに帰れない人を優しく心にしみる言葉で書いている。ホーマーの健気さ、ユリシーズの無邪気さが、戦時下の暗い雰囲気をほのかに明るくしている。温かさとやさしさに溢れたイサカこそ、帰るべき家なのだと思う。2015/05/08

きりぱい

7
滑り出しは平板な感じがしていたのだけど、ちょっと違った。父を亡くし、兄は出征中、14歳のホーマーは学校へ行きながら電報を配る仕事につく。配り先で何を見い出し、どんな思いにとらわれるか、人とのかかわりで大人にもなってゆくホーマーは本当に純粋で、周囲の大人もまた出来すぎなほど善人ばかり!強盗に寛大だったり、幼い子等の、どうして?どうして?の質問攻めにもごまかさず丁寧に答えてやる。哀しみの中にも愛情や誠意がこまやかで温かく、穏やかに諭されているように読み進めていて、最後は胸を突かれる。2010/10/07

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