出版社内容情報
フェラーリ、ジャガーといった憧れの名車や男の着こなし、恋愛、人生観などクルマ道楽の達人がつづる名エッセイ。待望の文庫化。
【著者紹介】
1939年東京生まれ。成城大学経済学部卒。初代クラウンが登場した1955年に運転免許を取得。1964年日本グランプリでレーサーとしてデビュー。その後、トヨタワークスチームを経て、フリーの自動車ジャーナリストに。1976年小社刊『間違いだらけのクルマ選び』で自動車評論の新境地を開拓、社会に衝撃を与える。以降『年度版間違いだらけ』を2004年まで刊行、復活した『2011年版』からは島下泰久氏との共著として刊行。2014年11月7日、急逝。『2015年版間違いだらけ』の原稿を書き上げた直後のことだった。そのほかの著書に『徳大寺有恒 ベストエッセイ』『徳大寺有恒のクルマ運転術 アップデート版』『新・女性のための運転術』『ぼくの日本自動車史』(以上、いずれも草思社)、『駆け抜けてきた―我が人生と14台のクルマたち』(東京書籍)、『俺と疾れ!! 自動車評論30年史―激動の20世紀編/変革の21世紀編』(講談社)などがある。享年74歳。
内容説明
快楽主義にもみえる生き方の裏にあるストイシズムと美学。自動車評論家として名を馳せた著者を形づくったクルマ、レース、服装術、恋愛、放蕩のすべてを語り明かす。
目次
第1章 CAR
第2章 MAN
第3章 LOVE
第4章 LIFE
第5章 MEMORY
第6章 WAY
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おくりゆう
12
車にはあまり興味がなく恥ずかしながら著者も存じ上げなかったのですが、ダンディーたらんとするそのスタイルや文章は結構好きです。真似できないというより真似するのはちょっと…という部分もありますが、でもちょっぴり憧れる、そんな距離感がダンディーということなのかなぁ、と思いました。2017/06/16
しんのすけ
2
徳大寺さんの文章は時折不意に読みたくなる。それまで全く頭から離れていたのに急に恋しくなり、読む。すると、途端に徳大寺ワールドに没入し、そんな自分がとても安定していることに気づかされるんだな。ダンディーであるべきな男を語る徳大寺さんは決して驕らず自慢せず人を批判しない。そういうところが安心感に繋がっているんだね、ヤッパシ。2017/12/27
シナモン
2
階級社会において、貴族たらんと振る舞った階級ジェントリ。貴族よりも貴族らしく、その精神性こそ見習うべきという言葉は良い。人がより良い状態を目指すその姿勢こそが、結果はどうあれ、まずは大事と思うのでこの説明は納得。ダンディーとは男らしいばかりではないということか。2016/12/23
にゃもし
0
貴族に憧れ貴族以上に貴族らしくなろうとするジェントリーと呼ばれる階級が「精神の貴族主義」を目指したのがダンディズム。ジェントリーの貴族よりも貴族であろうとする姿、生活信条は今の時代にも参考になる部分があると思う。2021/01/17