異端の統計学 ベイズ

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  • サイズ B6判/ページ数 510p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794220011
  • NDC分類 417
  • Cコード C0041

出版社内容情報

◎ Google の機械翻訳、迷惑メール除去など身近なIT に利用されている
◎ 暗号解読、砲撃術、潜水艦探査など軍事で大活躍。でも機密扱いに
◎ 電話網の管理、損害保険料の算定など、産業界での利用で生きのびる
◎ 統計学界を牛耳っていた「頻度主義者」が「ベイズ派」を異端視
◎ コンピュータの進歩・普及がベイズ統計の劣勢を大逆転させた

【著者紹介】
アメリカの数紙の新聞記者を経験後、『エンサイクロペディア・ブリタニカ』の物理分野の編集・執筆者を経て、現在は著述業。科学や科学的発見をした人物に関する著作で高い評価を受けている。また、アメリカ国内外において、科学の国際学会や国立研究所、大学などで講演を多数行なっている。邦訳されている著書に『お母さん、ノーベル賞をもらう』(中村桂子監訳、工作舎)がある。

内容説明

機械翻訳や人工知能から意志決定理論、暗号解読や遭難船捜索、画像解析、ビッグデータ解析など、現在、多分野で注目集めるベイズ統計。しかし、実はその二五〇年余の歴史の大半において、学界では異端視されてきた―。異端の理論はいかにして先端の理論となったか?初めて物語られる、ベイズ統計の数奇な遍歴!

目次

第1部 黎明期の毀誉褒貶(発見者に見捨てられた大発見;「ベイズの法則」を完成させた男;ベイズの法則への激しい批判)
第2部 第二次大戦時代(ベイズ、戦争の英雄となる;再び忌むべき存在となる)
第3部 ベイズ再興を志した人々(保険数理士の世界からはじまった反撃;ベイズを体系化し哲学とした三人;ベイズ、肺がんの原因を発見する;冷戦下の未知のリスクをはかる;ベイズ派の巻き返しと論争の激化)
第4部 ベイズが実力を発揮しはじめる(意思決定にベイズを使う;フェデラリスト・ペーパーズを書いたのは誰か;大統領選の速報を支えたベイズ;スリーマイル島原発事故を予見;海に消えた水爆や潜水艦を探す)
第5部 何がベイズに勝利をもたらしたか(決定的なブレークスルー;世界を変えつつあるベイズ統計学)

著者等紹介

マグレイン,シャロン・バーチュ[マグレイン,シャロンバーチュ] [McGrayne,Sharon Bertsch]
アメリカのサイエンスライター。スワースモア・カレッジを卒業後、新聞記者生活を送り、現在は社会問題と科学の進歩の関係を中心に執筆。「サイエンス」誌や「サイエンティフィック・アメリカン」誌などの雑誌に寄稿している。『お母さん、ノーベル賞をもらう』でワシントン州記者賞を受賞

冨永星[トミナガホシ]
京都生まれ。京都大学理学部数理科学系を卒業後、国立国会図書館司書、自由の森学園教員などを経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

22
ベイズ統計学の歴史をベイズさん、ラプラスさんという揺籃期から紹介する科学史もの。怪しいんだけど、なんとなく実用しちゃってるよなトコとかそうだよねーとか思っちゃう。チューリングとか大物がこの厄介な物を楽しく解読するのにどう使ったかとか、原潜や水爆の位置特定とか軍事史ネタでも知られるあれこれが出て来るので統計とか計算式とか見たくないって人でも結構楽しめると思う。結局人の歴史だしね。2014/06/16

うぉ

13
ベイズの個々の活用法について興味を唆られる一冊だった。内容としては、どちらかというとベイズ統計学の攻防に携わった人間の描写が印象に残った。そして、この大量の文章と内容をうまく取りまとめた作者の努力に敬服する。2019/07/04

onaka

13
ベイズの定理は、データを観測することで事前の知識をより確からしい事後の知識に変換させる方法、つまり経験から学ぶということを表明している単なる数式に過ぎないが、確率•統計的な定式化とコンピュータ技術の進展によって、20世紀末以降、現実を推定•予測する強力なツールに変貌を遂げた。そこに至る250年もの虐げられた歴史を克明に記しており、興味深い。けど、ベイズ的な数学に馴染みのない人は、ちょっとつらいかも。幾何学に王道なし、とまで言わないが、多少事前の知識があった方が良いな、、2014/04/08

KAZOO

13
題名がいかにもという感じがするので今まで読まなかったのですが、読んでみると結構面白く読めました。統計学に関してこのような本が出るということは最近の統計学一般に関する風潮のせいかもしれません。ベイズ統計学に関する様々な例が掲載されていて読み物としても楽しませてくれます。2014/01/04

Uzundk

8
確率についての考え方の違い。1700年代からいう確率とはおもに「出来事に対する客観的な頻度」という思想が主流である。しかしそのためには多くの回数を繰り返さなければならない。なのに私達は一度も起こらないことや、起こってしまったら取り返しが付かない現実と向き合わなければならない。少ないデータから多くの情報を絞りだして利用していく、すなわち「数値で表す主観的な信念の強さ」を取り扱うのがベイズである。歴史部分は特に興味深く読んだ。ニーズが分かると仕組みもわかりやすくなる。2016/06/14

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