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草思社文庫
若き将軍の朝鮮戦争

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  • サイズ 文庫判/ページ数 589p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784794219664
  • NDC分類 221.07
  • Cコード C0122

出版社内容情報

30歳そこそこで朝鮮戦争の現場指揮を執り、釜山付近まで押し込まれ敗色濃厚だった戦局を一転、押し返した韓国の名将が、休戦までの時々刻々を堪能な日本語でヴィヴィッドに語り、真実を明かした朝鮮戦争史の決定版!

【著者紹介】
1920年平安南道生まれ。満州国軍官学校卒、日本の敗戦時は満州国陸軍中尉。1950年6月の朝鮮戦争を第一師団長として第一線で指揮し、釜山付近まで押し込まれていた戦局を押し返し休戦会議の韓国代表となる。53年1月に韓国軍初の陸軍大将に32歳の若さで就任。60年に退役後は外交官として中国、フランス、カナダ大使を歴任。朝鮮半島の近代史に大きな足跡を残した。日本語に堪能で本書も日本語で執筆している。

内容説明

1950年6月25日、38度線の全線にわたる北の奇襲により、1000日におよぶ朝鮮戦争が始まった。突如として侵攻してきた北の狙いは何だったのか。いつから米中対決の場となったのか。南北分断の真因は何だったのか―。第一線で指揮を執った韓国軍の名将が休戦に至るまでの時々刻々を語り、知られざる真実の数々を明かす。日本統治下の暮らしぶり、帰国直後の「金日成」の素顔、李承晩・吉田茂会談、よど号ハイジャック事件などのエピソードも興味深い。朝鮮半島の動向をつかむ鍵ともなる、朝鮮戦争史の決定版。

目次

平壌に育って
日清・日露戦争と亡国
日本統治下の韓半島
軍人への道
混乱の一九四五年
韓国軍の創建
内憂外患
開戦前夜
緒戦、臨津江の戦い
長征、洛東江へ
釜山円陣
北進作戦
新たな戦争
多正面の戦い
軍事と政治の狭間
復興、革命、国づくり

著者等紹介

白善〓[ハクゼンヨウ]
1920年、平安南道に生まれる。40年、平壌師範学校卒業。41年、満洲国軍官学校卒業。45年、日本の敗戦時は満洲国陸軍中尉。46年、国防警備隊に入隊。連隊長、旅団参謀長、情報局長、第5師団長を歴任後、50年4月、第1師団長。51年4月、第1軍団長。同年7月より休戦会談の韓国代表をつとめる。52年7月、参謀総長に就任。53年1月、韓国軍初の陸軍大将となる。54年、第1野戦軍司令官、57年に再度、参謀総長。59年、連合参謀会議議長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紙狸

19
単行本は2000年刊行で文庫化は2013年。著者の白善燁将軍は、日本の植民地だった朝鮮半島に生まれ、満洲国の士官学校を出た軍人。朝鮮戦争中に参謀総長に就任した。朝鮮戦争では米軍主体の国連軍が韓国を支えた。白善燁将軍の戦争の記述で特に興味深いのは、米軍の将軍達とのやりとりだ。米国が休戦に傾いた頃に訪米し、アイゼンハワー大統領との会談で、米韓相互防衛条約締結の地ならしまでした。戦争後は大使、閣僚を経て実業界へ。白善燁将軍が晩年まで尊敬されたのは、軍事クーデターに関与しなかったことも大きかったのだろうと思う。2023/05/24

ゲオルギオ・ハーン

2
現場視点で書かれている本は面白く、勉強になることが多い。この本の場合、韓国軍の創設、朝鮮戦争、戦後の経済発展で活躍した元将軍が著者である。そのため、さまざまな場面や組織者、管理者、交渉担当者の苦労と国内外の人々と出会える楽しさが書かれている良い本だった。テーマである朝鮮戦争についても当時の両軍の動きや国連軍側の内情を分かりやすく書かれているので朝鮮戦争史としても大変有益でした。ビジネスマンから歴史好きの学生さんまで幅広い人々におススメしたいです。2019/04/26

カキモトのおでん

2
CIV4で作者を知り、本屋の面陳を見て購入。韓国軍人というより旧帝国軍人という印象。暴露や悪口の類のものではない。日本については批判・称賛ともに冷静。戦場の描写は抑え、組織体制、国家間組織間の関係性から戦略・戦術レベルの話を説明している。戦いながら上官にネゴれるあたり仕事のできる人なのだろう。済州島4・3事件については軍などによる虐殺は触れず、このあたり従来の公式見解どおりか。朝鮮半島の地理に不慣れなため地図を見ながら読みたいので、いいかげんGoogleMapは日本語表記にしてくれないか。2016/05/03

ELW

2
 マッカーサー観の違いが印象的。やっぱり、ウォーカーは頑張ってたんだなぁ。済州島や智異山のゲリラ掃討はそのために本を新たに探すことはいだろうから勉強になった。朴正煕の南朝鮮労働党はwikipediaにも載っている くらいだが全然知らなくて驚いた。2016/01/04

筑紫の國造

2
韓国軍の黎明期を支え、朝鮮戦争で活躍した白氏の自伝。「自伝」というものは本人の誇大な自慢話が目立ちがちになるが、その点本書はかなり抑えめで筆致もさわやか、分厚いにもかかわらず難渋せず読み進むことができる。主題はもちろん朝鮮戦争だが、日本統治下で育った著者の日本感も興味深い。反日を絶叫するでなく、礼賛でもない。自分が触れ、知った日本を冷静に分析して評価し、問題点を提示する。「親日派」とは呼べないが、「好意的な知日派」といったところか。こういう冷静な人が多ければ、付き合いもしやすいのでしょうが・・・。2015/04/09

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