複雑な世界、単純な法則―ネットワーク科学の最前線

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794213853
  • NDC分類 404
  • Cコード C0040

出版社内容情報

★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。

内容説明

つい最近、科学者たちは歴史上初めて、世界のさまざまな事象をネットワークの視点から論じる方法を手に入れた。単純とも言えるその根本を理解するだけで、自然科学はもとより、経済学、社会学などのあらゆる分野の難問に、重要なヒントが得られる。それも、たちどころに。いままさに科学に革命を起こしつつあるネットワーク科学の最前線を解説する。

目次

序章 複雑な世界を読み解く新しい方法
「奇妙な縁」はそれほど奇妙ではない
ただの知り合いが世間を狭くする
スモールワールドはいたるところにある
脳がうまく働く理由
インターネットがしたがう法則
偶発性が規則性を生みだす
金持ちほどますます豊かに
ネットワーク科学の実用的側面
生態系をネットワークとして考える
物理学で「流行」の謎を解く
エイズの流行とスモールワールド
経済活動の避けられない法則性
偶然の一致を越えて

著者等紹介

ブキャナン,マーク[ブキャナン,マーク][Buchanan,Mark]
サイエンスライター。物理学で博士号を取得。理論物理学の分野でカオス理論と非線形力学の研究に携わった後、1995年から『ネイチャー』誌の編集者。その後『ニューサイエンティスト』誌の編集に携わり、1998年よりフリー

阪本芳久[サカモトヨシヒサ]
1950年神奈川県生まれ。慶応大学工学部卒業。出版社勤務を経て、翻訳業に従事。専門分野は科学技術および科学史・技術史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

117
この本は15年前に出版されたにもかかわらず、今読んでも十分に現在や今後の世界の状況をうまく予見あるいは分析しています。いま問題になっていることや現在生じつつある状況がまさにこの本の中に書いてある、ということでいい本だと思います。2017/03/06

りょうみや

20
ネットワーク科学本再読2冊目。著者の(日本語訳の)本は全て読んだがどれも分かりやすくおもしろい。内容の項目的には他のネットワーク科学本と大差はないが、根本となる物理的説明と具体例とのバランスがよい。人間の社会はネットワークそのものであり、この観点から人間社会の理想的なあり方も見えてくるようだ。著者は複雑系関連の本をいくつか書いており、それらと相互補完されている。「歴史はべき乗則で動く」と「人は原子、世界は物理法則で動く」を合わせて読むのがおすすめ。2019/08/04

手押し戦車

13
人間も社会の繋がりを考えると色んな種類の繋がりの多さを実感できる。例えば友達、会社の同僚、近所の人、その人達の知り合い更に知り合いと繋がりを追って行くと6段階という階層で世界の人達と繋がれてしまう。スモールワールド意外にもにも単純な法則。人間には一つ問題があって心理という物が働いて共通の知人などが複雑に絡み合って単純に考える思考を阻害してしまう。ビジネスはこの繋がりを活かすとなるとノンカスタマーの方に注目して宣伝をやるとその人達は深い感情が入らない分口コミが広がる。感情が入らない人達の繋がりこそ大事、2014/03/31

白義

11
有名な六次の隔たり、という法則がある。これは、要は地球上の誰と誰でも、だいたい知り合いを6人辿ればほぼ確実に繋がっている、という話だ。世界は案外狭い。スモールワールド。凄いのは、このある要素と要素の関係、パターンが、脳のニューロンの繋がりから科学論文の引用、インターネットまでありとあらゆるネットワークに、必ず六とはいかないまでもかなり共通する、ということ。世界で起こる現象は複雑で、偶然性が支配するが、その中でどういう法則、秩序が発生するかは普遍的らしい。ネットワーク自体を扱う科学を紹介する本2011/10/06

ステビア

10
これも読みやすい。二ヶ月弱で三刷。2014/02/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/105172
  • ご注意事項