技術者たちの敗戦

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794213365
  • NDC分類 502.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

戦時中の技術開発は20~30代の若手技術者によって行われた。敗れたりとはいえ、彼らは多くの成果を成し遂げる。戦後、廃墟の中から立ち上がり、技術大国をつくる。感動の物語。

内容説明

日本の戦後復興の原動力となった20代~30代の技術者たちはどのように敗戦を迎え、廃墟から立ち直ったのか。

目次

第1章 三菱零戦設計チームの敗戦―堀越二郎・曽根嘉年の敗戦(大地震による工場機能停止;次第に敗戦を覚悟 ほか)
第2章 新幹線のスタートは爆撃下の疎開先から―島秀雄の敗戦(日本を代表する工業製品「シンカンセン」;学者のようなエンジニア ほか)
第3章 戦犯工場の「ドクター合理化」―真藤恒の敗戦(「革命の志士」の電電改革;表芸だけではやっていけない ほか)
第4章 なぜ日本の「電探」開発は遅れたのか―緒方研二の敗戦(日本はなぜ太平洋戦争に敗れたのか;戦後家電メーカーを支えた人々 ほか)
第5章 翼をもぎとられた戦後―中村良夫の敗戦(日本のF1ブーム;ダンディな元技術屋 ほか)

著者等紹介

前間孝則[マエマタカノリ]
ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20年間従事。1988年、同社を退社。日本の近現代の産業史の執筆に取り組む
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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to boy

5
飛行機、鉄道、造船、弱電などの技術者たちの終戦後の軌跡を追ったノンフィクション。鉄道の島秀雄、造船の真藤恒など名前しか知らなかった人達の業績を知ることができて良かったです。上から与えられた「役割としての技術者」に収まりきれなかった素敵な技術者たちの姿が描かれていて感動しました。2013/08/15

しかおおう

1
戦前戦中に航空機、軍艦、鉄道、レーダーを開発していた技術者たちはどんな思いで敗戦を迎え、その後に経験を生かしたのか。日本は井の中の蛙になったり、傲慢になったり、戦略のない上層部に率いられていたが、またそうなりはしないか、なりつつあるなら意識を変える必要があると感じた。2020/03/05

so

1
輩先の敗戦の反省2016/03/08

鐵太郎

1
技術史のノンフィクションは、前間さんのライフワークです。日本初のジェット戦闘機「橘花」に搭載された、ネ20エンジンを始めとする開発史・苦闘史「ジェットエンジンに取り憑かれた男」で1989年にデビューしたのち、数々の日本の技術史を描いています。その中でも、第二次大戦中から戦後にかけて、技術の第一線に立っていた男たちを再び整理して描いたのがこの本。今までの作品とダブることはありますが、テーマに分けて整理されているし、年を経て書き直されたところも多く、再び楽しめました。2008/06/11

yshigeru

1
戦後日本の経済成長をもたらしたものは、戦前からの技術の連続である。時代・社会は変わっても、そこには一貫した一種の「技術思想」とでもいえるものが存在した。震災を受け社会は変わるかもしれないが、自分も技術者としての意思を持ってものづくりに当たりたい。技術者は思想家である。2011/04/30

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