出版社内容情報
なぜ政府もメディアも沈黙しているのか。一九九五年に江沢民の中国が始めた大々的な反日キャンペーンの狙いとその恐るべき結果を解きあかした瞠目の書!
内容説明
1994年、中国共産党中央宣伝部は1つの「綱要」を定め、これを公布した。幼稚園から大学生にまで愛国主義教育を徹底しておこなうとした「愛国主義教育実施綱要」である。「日本」の文字はなかったが、愛国主義教育とは、すなわち「反日」教育の意味だった。翌95年、江沢民の中国はこれをもとに大々的な「反日」キャンペーンをはじめた。それは中国の若者たちの潜在意識のなかに日本人への憎悪と日本への敵愾心を確実に刷り込んだ。日本の外務省・政府・メディアがそろって見て見ぬふりをしたこの運動は、何のためにおこなわれたのか。毛沢東、〓小平の戦いを手本としておこなった「江沢民の戦争」ともいうべき運動の真の狙いを解きあかし、その結果、中国国内につくりだされた、「義和団事件」前夜を彷彿させる恐るべき状況を明らかにした瞠目の書。
目次
1 ニコラス・クリストフと伊藤光彦が語ったこと
2 学生デモが政府に民主化を求めたとき
3 「階級苦」と「民族苦」を教え込んで、失政の党を救う
4 「真の権力」を握って
5 日本人にたいする憎悪を育てる
6 毛の戦争、〓の戦争、江沢民のための手本
7 「轟々烈々」江沢民の戦争
8 江沢民の十三年
9 われわれの希望、胡耀邦の存在があったこと
10 われわれはどうしたらよいのか
日本と中国との関係、ひとつの例、福建省―ウナギ、墓石、ウーロン茶、そして福清人
著者等紹介
鳥居民[トリイタミ]
1929年、東京生まれ、横浜に育つ。日本および中国近現代史研究家。夥しい資料を渉猟し、徹底した調査、考察をもとに独自の史観を展開
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