王様も文豪もみな苦しんだ性病の世界史

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794211880
  • NDC分類 498.6
  • Cコード C0022

出版社内容情報

淋病、梅毒からエイズまで、性病に蝕まれ続ける人類の歴史を、古今の患者たちの肉声もふんだんに交えてつづった異色の文化史。

内容説明

有史以来、人類は性病に悩まされてきた。王様も教皇も、詩人も画家も、まじめな人も、男も女も、ときにはなんの病気かもわからずに苦しんできた。宗教上のモラルから人類が解放されたのは最近のことだが、性病は中世にも猛威を振るったし、性的なものを極端に忌み嫌った近代ブルジョア社会でも、つねに人々の悩みの種だった。人類の歴史のあらゆる段階に、性病は影のようにぴったり寄り添っているのだ。この本は、これまであまり注目されてこなかった性病の歴史をたどりながら、男女関係や性に対する人々の価値観の変遷を浮き彫りにする異色の文化史である。

目次

第1章 梅毒にむしばまれたヨーロッパ(梅毒のきた道;性病の温床となった中世ヨーロッパの性風俗 ほか)
第2章 特効薬はないのか!(はじめはこんな治療法しかなかった;性病学の誕生 ほか)
第3章 時代は変わる(労働者とブルジョアのモラルのちがい;大都市の性病汚染 ほか)
第4章 エイズ、現代の梅毒か?(エイズヒステリー;最初の犠牲者たち ほか)

著者等紹介

アダム,ビルギット[アダム,ビルギット][Adam,Birgit]
1971年南ドイツのバイエルン生まれ。アウグスブルク大学およびスコットランドのエジンバラ大学で英文学とコミュニケーション論を学ぶ。現在は作家、翻訳家、英語教授として活躍中

瀬野文教[セノフミノリ]
1955年東京生まれ。北海道大学独文科修士課程卒。DAAD(ドイツ学術交流会)給費生としてケルン大学に留学。現在ドイツ語塾トニオ・クレーガーを経営
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ikatin

10
(図書館)講義準備のため斜め読み。ある程度拡大解釈があるにしろ、中世ヨーロッパ性風俗環境おそるべし。SNSの普及により現代の性のカジュアル化も加速され、また別の意味で今後が心配である。そこにアダムとイブがいる限りはねえ・・・。2013/07/13

ショコラテ

5
著者がおそらくドイツ人のため、ドイツの事例が多い。人類が長年苦しんできた性病の世界史。『怖い絵』や皆川博子氏の『薔薇密室』がお好きな方はご一読されるのもいいかも。それにしても、歴史的有名人のあの人もこの人も梅毒だった!というのは…いろいろな意味で凄いです。この性欲があったからこそ、人類は地に満ちたんでしょうね。同時に病も犯罪も満ちたけど。2012/10/07

nranjen

3
梅毒や淋病といった性病について、第一章ではヨーロッパの性病を歴史から、第二章では治療法の変遷、第三章では近現代の社会変化と性病、そして第四章では現代のエイズについて、王族、芸術家や哲学者、独裁者、アイドルなどの例を交えて論じられている。それと同時に性病とどう向き合ってきたのかという社会の変化も描き出されている。原文か訳文かわからないけど、マネとモネが混同されている気がする。2019/03/05

19690702

3
真偽ははっきしとしないとしても、梅毒による高揚で生み出されたニーチェの哲学と、健康であったヒトラーの蛮行との比較は面白かったです。考えたこともなかったので物の見方として新鮮でした。序盤から中盤の性病に対する偏見や差別と対応が右往左往する議論を読んでいると、無知な中世人はしょうがないなと思っていましたが、終盤のエイズへの対応や右往左往を見ると、自分も人のことは言えないなと反省しきりです。2013/07/23

karasu

3
システィーナ礼拝堂が、教会が経営している売春宿の利益で建てられたことを知った。すごいことやってたんだなあ。2010/12/06

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