内容説明
重要なのは機器ではない。コンピュータという考え方だ。第一人者が原理から説き、並列処理や進化的アルゴリズムまでを解説する必読の入門書。
目次
1 思考の基本部品
2 部品としての論理回路
3 プログラミング
4 チューリングの万能機械
5 アルゴリズムと発見的手法
6 メモリ―情報と暗号
7 並列コンピュータ
8 学習できるコンピュータ
9 工学的アプローチの次にくるもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
501
11
プログラミング、アルゴリズム、並列コンピュータ、機械学習と専門的な分野に話題を広げつつ、専門的になりすぎず、コンピュータの本質を解説する入門書。日進月歩な技術について20年前に書かれた本であるのに内容がチープ化しないのそれだけ本質に迫っているからなのだろう。ある分野に造詣の深い方が書かれた本は、だいたい知ってるという内容でも面白い。本書もそれに当てはまる。全くコンピュータについて知らないと難しい内容ではあるが、読めばきっと不可思議な物体の中身が見えてくる。2019/10/16
Arowana
6
前半は機械の基盤をなす論理回路とプログラミング、サブルーチンと階層構造などの基本説明から成り、後半からは並列処理やAI、学習のメカニズムなど最先端で高度な自身の研究結果の披瀝とビジョンで書き纏められている。訳者あとがきによると著者はMIT出身の若き天才で知られており、65536台のプロセッサから構成される超並列コンピュータを開発したり、進化論的アルゴリズムを駆使してソートプログラムを自生栽培(?)させてみたり、まさにトリックスターなのである。簡潔平易な説明に限らず読み物としても面白く仕上がった入門書。2013/07/05
ryo511
2
コンピュータの根幹にある「概念」からスタートして、コンピュータのしくみ、未来のコンピュータの姿まで。原著は1998年の本だが、スペックの向上を除いて、現代のコンピュータはほとんど姿を変えていない。プログラムにおいても、「ビルディングブロック」を1つずつ積み上げていく工学的手法が使い続けられている。本書で著者が紹介しているような「進化的プログラミング」が実用されるようになるには、まだ時間が必要? A-2014/02/08
disktnk
2
並列コンピューティングで有名な著者による、これまでのコンピュータの成り立ちと、思考するコンピュータへの可能性の話。第1〜8章は演算子やらアルゴリズムやら機械学習の話で、最後の第9章でようやく、著者が考察する脳の思考アルゴリズムの話。第9章は面白かったけど、全体的にやや肩すかしだった。2013/12/13
あわうみ
1
前半はある程度の予備知識があったのでなんとかついていけましたが、後半はよくわからなくなりました。僕は理論をこねるのはあまり得意じゃないので、理論上これができると言われてもあまりピンときませんでした。2014/08/02