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ミーム・マシーンとしての私〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 233,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794209863
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0040

内容説明

文化は進化している!人はなぜ考えずにいられないのか?言語の起源は?生物学では決して答えられないこの問いに、ミーム学が挑む。

目次

10 セックス、セックス、セックス
11 現代世界における性
12 利他行動のミーム学的理論
13 利他主義のトリック
14 ニュー・エイジのミーム
15 ミーム複合体としての宗教
16 インターネットのなかへ
17 「私」という究極のミーム複合体
18 ミーム競争からの離脱

著者等紹介

ブラックモア,スーザン[Blackmore,Susan]
ウエスト・オブ・イングランド大学の心理学者。臨死体験や瞑想の心理学的、生理学的研究、超常現象体験の心理学、進化心理学、ミーム学を中心に活動している。インディペンデント紙をはじめ、雑誌などにコラムを寄稿しており、テレビやラジオへの出演も多い。邦訳されている著書に「生と死の境界」がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fishdeleuze

20
下巻は主にミームの文化論というか、性、利他行動、ニュー・エイジ、宗教、インターネット、そして「私」問題、主に意識、自我、自由意志などについて語られる。最後の「私」および意識問題とミームとの関連を述べた部分が興味深かった。結局のところ、「私」は存在せず、「私たち一人ひとりは、人体と脳という物理的な機構の上を走る巨大なミーム複合体」であるというのが著者の結論だ。おもしろい仮説だと思う。個人的には「私」も、自由意志も存在せず、「私」というのは虚妄の物語であると言い切る姿勢には共感すら覚えた。2016/03/08

白義

20
恐らく本書で著者の言いたいことを要約するとこうなるだろう 「あなたはあなたの思想や生き方をあなたのものだと思っているかもしれないが、それは逆で、あなたが自分の思想や生き方というミームの奴隷であるのに過ぎない」 いや、これですらも不正確で不徹底だろう。より正確には「あなたという自我はミームの塊がミームの拡散のためだけに造った幻影で、自由意志も、自分の価値観というものも全てそこから生まれるただの幻にすぎない」というべきだ。文化界の遺伝子=ミームという考えからよくここまでぶっ飛べたと感心2014/11/20

いきもの

4
模倣により広がる情報の遺伝子のようなミームという概念。利他主義の広がりや、利他主義によるミームの広がり、文化や宗教、インターネットにおけるミーム、果てはミーム複合体としての「自己」まで理論を進めていく。情報のネオダーウィニズム的な理論は魅力的ではあるけれど、やはりどこか漠然とした存在のミーム。どれもこれもミームで説明しようとしていることや、仮定の上に仮定を築いていて牽強付会的な感は否めない。魅力的なだけに少しおしい。2015/10/29

ステビア

4
主張はよくわかったし筋も通っていると思うが扱いに困る、という感じ(笑)ミームは非常に優れたモデルだと思うが、ここまで過激なのには少し抵抗を覚える。。。「重ね描き」の出番じゃないか。2013/12/01

茶幸才斎

4
筆者は、人の利他行為や宗教などもミームが駆動しており、こうしたミームは遺伝的淘汰にも影響を与えると説く。そして、我々に宿る「意識」さえミーム複合体だと論じる。本書を読むうちに、人間の脳は、概念をもてあそぶ装置なんじゃないか、と思えてきた。脳は、何かを記憶し、思考し、または模倣して、常に適度なインパルスを発生させてないと、自身の機能を正常に維持できないんじゃないかと。もしミームが脳内で特異的なインパルスのパターンとして発現し、これが身体にある種の情動や行動を促すのなら。おぉ、ようやくミームを主役にできたな。2010/11/21

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