内容説明
人間の内なる敵である、がんの遺伝子。遺伝子研究により、謎に満ちていたがんの正体をあきらかにし、その発生から、新しい治療の可能性まで、第一人者が解きあかす。
目次
内なる敵―遺伝子、細胞、がんの本質
手がかり―外界が細胞に与える影響
敵は巧みに逃げる―原がん遺伝子を追いかけて
致命的な欠陥―人間のがんでのがん遺伝子の発見
多くの共犯者たち―腫瘍が生じるまでに必要な多くの段階
火に油を注ぐ―変異原でない発がん物質
ブレーキ―がん抑制遺伝子の発見
ひとつの例―腸でのがん発生
情報の防衛者―DNAの修復と崩壊
ガイド役の存在―成長制御の仕組み〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃんきち
2
生化学の教授の推薦書、遺伝子自体が変化して起こるこれまでの感染症などの病気とは別の仕組みが明かされていく過程が研究者目線で語られていた。 結構前の本なので最先端の研究でどこまでのがん治療が進んでいるのか。2019/11/05
ばりさん
1
ロバートAワインバーグ博士の名著、がん細胞生物学の発祥から比較的新しい研究まで分かりやすく解説されています。知見自体は99年のものではありますが、この分野において誰が何を考えてどのような功績を挙げたのかということを振り返るには最適の本です。また、当時のがん研究の方向性を現在の研究と比較しながら読むのもなかなか面白いと思います。2012/10/12