出版社内容情報
個性豊かな研究者、工夫を凝らしたひとり飯、憎めない同居人、そしてオペラとめくるめく夜
はたして一人で180日も無事に耐え切れるだろうか。帰国までの日数を指折り数え、毎日、家族に手紙を書く日々。しかし、ドタバタと日々を過ごしながらも、いつのまにかヒラノ教授は大切なものをつかみとっていく。ふりかえれば大切な時間だったウィーンでの物語。待望のシリーズ最新作。
内容説明
個性豊かな研究者、工夫を凝らしたひとり飯、憎めない同居人、そしてオペラとめくるめく夜―はたして一人で180日も無事に耐え切れるだろうか。帰国までの日数を指折り数え、毎日、家族に手紙を書く日々。しかし、ドタバタと日々を過ごしながらも、いつのまにかヒラノ教授は大切なものをつかみとっていく。ふりかえれば大切な時間だったウィーンでの物語。
目次
二度目のウィーン
スモール・ワールド
一人暮らしの日本人
フランスの貴公子
イタリア製のドン・ファン
アメリカの論文量産教授
千客万来
メードリングの夜
『椿姫』
『メリー・ウィドウ』
「敗戦」
再生への足掛かり
「一千人の交響曲」
『メリ・ウィドウ』再び
ターニング・ポイント
著者等紹介
今野浩[コンノヒロシ]
1940年生まれ。専門はORと金融工学。東京大学工学部卒業、スタンフォード大学OR学科博士課程修了。Ph.D.工学博士。筑波大学助教授、東京工業大学教授、中央大学教授、日本OR学会会長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
7
知られざる学術界の事情が垣間見えました。予想外に艶っぽいエピソードもあり意外性を感じました。2021/06/29
古本虫がさまよう
4
ウィーン留学は妻子を日本に残しての一人旅。毎日2500字ぐらいの手紙を妻あてに送っていたそうな。にもかかわらず、日本から赴任している研究者の美人妻にフフフの感情を持ったりも? 外国人相手にヨーロッパ文学について語り合うことはできたものの(世界文学全集を愛読していたから)、日本の古典に関する教養がないために源氏物語などに関しては聞かれても困ったりしたとか。宇沢弘文さんがやってきた時によもやま話をしたそうな。そのとき、宇沢さんは自分がKGBなどに狙われているみたいだとこぼしていたとのこと。2021/03/05
takao
2
(論文量産の秘密) ・新しい将来性のあるテーマに乗り換える ・博士課程の大学と協力して発掘調査をする。優秀な学生が4人いれば、1年に論文2-3編分の成果が出る。10人いれば7-8編の論文がかける。 ・新しい分野にシフトしても、それまでの分野に気を配ること。以前解けなかった問題が解けることもあるし、昔の研究仲間に妬まれるとろくなことはない。 ・成果が得られたら1週間で論文にまとめてジャーナルに投稿する。 ・重要なことは論文を書き続けること。いつかホームランが出る。 2021/12/25
mido
1
宇沢弘文、そんなスゴい数学者だとはまったく知らなかった。そして天才と言われるような人たちもやっぱり人だからそれなりにいや普通以上にごたごたしてる。賢いだけではあかんことがよくわかる、ためになる本です2023/12/27
かつ
1
最近老人ネタの多かった今野先生の久しぶりのまともな本。2021/03/12