内容説明
世界を席巻したパズルの徹底研究!カラーオリジナルパズル多数収録。
目次
序章
1 ゲームをしよう―数学を使って応用パズルを解く
2 ラテン方陣―数学者は何をするのか?
3 ギリシアラテン方陣―三六人の将校の問題
4 数を数える―見た目よりも難しい
5 同値類―本質的に同一であることの重要性
6 探索―乾草のなかに針を捜す技
7 グラフ―点、線、数独
8 多項式―やっと代数の使い方がわかった
9 極値―数独を限界まで押し進める
10 終章―パズルが多すぎて困ることはない
著者等紹介
ローゼンハウス,ジェイソン[ローゼンハウス,ジェイソン] [Rosenhouse,Jason]
ジェームズ・マディソン大学准教授。数学者
タールマン,ローラ[タールマン,ローラ] [Taalman,Laura]
ジェームズ・マディソン大学教授。数学者。またパズル制作集団Brainfreeze Puzzlesの共同設立者であり、パズル作家としてオリジナルの数独の本も出版している
小野木明恵[オノキアキエ]
翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
51
毎日必ず1問解くのが日課なSudokerとしては外せない1冊であった。なんてエラそうに書いておく。2015/12/17
ちくわん
15
2014年9月の本。「ナンプレ」の頃から解いていた。9×9のマスに各行、各列、各ブロックに1~9の数字をそれぞれ一回ずつ入れる。最初の手がかりとしていくつかの数字が入っている。本書では必勝法の説明はない。(そもそもないらしい)基本、手がかりからマスを埋めていく。パターンとして双子とXウィングを挙げているが、あとはアリアドネの糸(仮に埋めて矛盾すれば戻る)でいくしかない。タイトル通り「数独」というパズルを数学で考える。(組み合わせ、グラフ、群…)やはりオイラーの名前は登場。読めてホッとした。2023/05/22
田氏
12
「数字は独身に限る」略して数独。この見慣れたペンシルパズルから数学の海へ漕ぎ出すわけだが、ラテン方陣に始まり組合わせ爆発じみた計算を経て、高校数学で苦しめられた行列をかすめて群論に至り、気がつけば微積分にπ、四色問題、グラフ理論、複素数までわらわら出てきて、終いには哲学が降臨なさる。これはとんだお祭り騒ぎだ。訳のせいか原文由来かは知らねど読み取りづらい文章が少々あることもあって、サイモン・シンの例の名著なんかに比べると読み手を選ぶとは思うが、パズル好きないしニコリストの自覚があるなら、一回は読むべきかも。2018/10/13
ふう
11
純粋に数独の解き方の本ではないので、それ目当ての人にはもの足りないかもしれない(ま、そういう人は3900円も出さないか)。けどシンプルな装丁もいいし、真っ白な紙にカラーの図解もあって○。ただ一気読みするような感じじゃないのでスピンをつけて欲しかった(切に)。メーストルの「解決する喜びを得るために難問を作り出すのは、人間特有の奇妙な性質である」にやたら納得。「純粋な論理を駆使して、ものごとを絶対確実に証明する」…これミステリーにも通じるような。そして「証明だけでなく、解明するものであるべきなのだ」も大賛成。2015/09/24
nob
5
数独の盤は何種類存在するのか?回転や数字の置換で同値とみなせるものを除けば何種類?一意の解を持つ問題に最初から入っている数字の最小個数は?…数独ファンなら誰もが一度は抱く疑問だ。そうでもないか。数学は得意でなくても、群や多項式、線形代数や、計算機のパワーを借りて、81個のマスに隠された秘密を探って行く過程はスリリング。で、それが分かったら何の役に立つの?何の役にも、数独を解く助けにすらならない。それが数学であり、数独であるのだ。爆弾数独、ジグソー数独など変わり種パズルの問題も楽しい。2018/10/12