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内容説明
9・11以降ますます精緻化する監視システムとは?いまや監視社会は電子化・グローバル化による市民識別管理にシフトした。生体認証システムやIDカードシステム整備をめざす政府とその利潤に群がる企業群。セキュリティと自由のバランスをどこに見出すのか?監視社会論の第一人者が、電子監視社会の進化形を手際よく総覧し、市民識別の視点からあざやかに斬る。
目次
第1章 書類を要求する
第2章 整序システム
第3章 カード・カルテル
第4章 拡大したスクリーン
第5章 ボディ・バッジ
第6章 サイバー市民
著者等紹介
ライアン,デイヴィッド[ライアン,デイヴィッド][Lyon,David]
カナダ、クイーンズ大学社会学教授。社会とテクノロジーの相互作用の視点から、現代社会の権力秩序を分析する手腕が高く評価され、情報社会論、特に近年では監視社会分析の第一人者として注目される
田畑暁生[タバタアケオ]
1965年生まれ。東京大学大学院博士課程(社会情報学)単位取得退学。神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GASHOW
8
2020年は、画像識別サービスがぐっとひろがる。空港のパスポート確認の他にチケットとして、顔IDが使われる。大阪の地下鉄の顔パスの実証実験に問題がなければ、エリアを拡充するだろう。監視カメラの顔認識が認証に使われるようになると、リアル行動トラッキングが、特別な対象だけでなく、写る人全員になる。マーケティングに利用されるようになると、ネット広告の不快さが、リアルな生活で感じるようになる。中国では既にそうなっていて、日本は追いかけている。監視社会は止められないが、行き過ぎを遅らすことはできる。2019/12/20
ophiuchi
3
IDシステムがその排他性故に権力にとって麻薬的なものだという懸念は分かった。「9.11(テロ事件)以降」という言葉が頻出していて、影響力を再認識した。2011/04/16
amane
2
電子システムによる身元特定が移民などの弱者にマイナスの影響を与える事例と 「カード・カルテル」「ボディバッジ」(いずれも著者の造語)の懸念を紹介した本です。2010/11/10
naoto0804
1
一見便利に見えるID化が実は排他性を内包している。またID化が進めばそれを管理する立場の人は強大な権力を握ることになってしまう。2011/03/19
tellme0112
0
面白そうな本ではあった。求めていたものとちがかった為流し読み2013/11/12