内容説明
私たちは誰か、何者なのか。言葉によって網状に張り巡らされた文化と、未知なる名づけえぬ「何か」としての現実界。その両者のせめぎ合いに生きる人間とは何者なのか。捉えがたく魅惑的な現実界を、映画・絵画・文学などから鋭利に分析し、文化そして人間とは何かという急迫の課題を明晰かつ根源的に問い直す。
目次
1 現実とは何か―バトラー、フィッシュ、リオタール
2 観念論と精神分析―ヘーゲル、ラカン、フロイト
3 ラカンの現実界
4 ジジェク対ラカン
5 文化の魔法の円
6 空間の創造―遠近法的ヴィジョンと現実界
7 欲望と消えた鑑賞者
8 現実界と崇高―カント、リオタール、ラカン
9 崇高か昇華か―新たな文化理論のために
著者等紹介
ベルシー,キャサリン[ベルシー,キャサリン][Belsey,Catherine]
オックスフォード大学英文学部卒業の後、ウォーリック大学大学院博士課程修了。文学博士。カーディフ大学批評文化理論センター所長を経て、スワンジー大学研究教授
高桑陽子[タカクワヨウコ]
東京女子大学大学院修士課程修了の後、カーディフ大学大学院博士課程修了。文学博士。英文学、文化理論専攻。中央大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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