内容説明
無限の人数が泊まれるホテル。有限の時間で無限の計算ができるコンピュータ…。永遠に続く命。無限をめぐる論争で人生を失った人々…。宇宙論の第一人者が、物理学、数学、哲学、宗教など、あらゆる分野を経めぐり語りつくす、無限の知的興奮に満ちたサイエンス・エンタテインメント。
目次
1 空ではない騒ぎ
2 ほとんど無限、現実に無限、虚構の無限、事実の無限
3 ホテル無限大にようこそ
4 無限大は大きな数ではない
5 ゲオルク・カントールの狂気
6 無限には三通りある
7 宇宙は無限か
8 無限反復の逆説
9 果てのない世界
10 無限マシンを作る
11 永遠に生きる
著者等紹介
バロウ,ジョン・D.[バロウ,ジョンD.][Barrow,John D.]
ケンブリッジ大学教授。天文学者、数理物理学者
松浦俊輔[マツウラシュンスケ]
名古屋工業大学助教授を経て翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
68
宇宙物理学上の「無」について、かなり深く理解を深められたような気にさせてくれる。 本書は原書の刊行が2001年のもので、データ的にはひと時代前のものなのがやや残念だが、それでもジョン・D.バロー著の『無限の話』(松浦俊輔訳 青土社)との姉妹編である本書の訳がようやく読めただけでも嬉しい。 バロウは西欧の理系の学者の例に漏れず文学などへの造詣も深い。シェイクスピアへの無を巡る文言も、気が利いていてさすがである。 2013/11/27
galoisbaobab
10
数学的な「無限」を期待すると半分くらいで萎えるけど物理、宗教、哲学に興味があればそこそこ楽しめる本じゃないかな。ただ、テーマごとに書き散らした感があるなぁ。表紙のマトリョーシカの目がコワいですw2018/05/12
_apojun_
2
図書館本。数学上の無限とか、無限の宇宙とか、無限の命とか、色々な観点からの無限について考察した一冊。もちろん、難解なところもあるんだけど無限とは何かって考えることの意味みたいなものは充分伝わってきます。ただ、どうしても無限を考え出すと宗教とか哲学が関わってきちゃうので、キリスト教的な神が今ひとつピンとこない私には消化不良なところも。宇宙が無限だとしたら、可能性がゼロでないことはその無限の宇宙の中では無限回起こっている、というくだりが結構衝撃でした。2020/04/23
やご
1
「無限に大きい宇宙では、起きる確率がゼロでないことは何でも、無限に何度も起きなければならない。」(同書から引用)むむっ、確かにそういうことになるのかも。ちょっとわかりにくい部分があり読み易い本とは言えないと思いますが、上記の引用文に何かピンときた方には一読の価値があるかも。2006/06/29
GKO098
1
検閲官として働くブラックホール 293ページ x^2 sin(1/x)→x sin(1/x)2020/06/07