内容説明
数学のみならず、哲学・コンピュータ科学・言語学から心理学まで―。20世紀最大の思想的事件の一つとして圧倒的影響をもたらした“ゲーデルの定理”。知的巨人の真実の生涯、そして“不完全性定理”の意味とその重要性を平易に解き明かす。ゲーデル入門の決定版。
目次
第1章 アリストテレス以来
第2章 永遠に不完全
第3章 決定不可能なもの
第4章 若きゲーデル
第5章 プリンストンでの生活
第6章 機械論と数学
第7章 考える機械と不完全性論理
第8章 時間の輪
第9章 複雑さの複雑さ
第10章 魂を見る窓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
17
ゲーデル(7)不完全性定理をチョコレートケーキ作りに例えているのは、数学あるあるだけど、骨太なゲーデル本。話題は人工知能論やゲーデルの相対性理論にまで及ぶ。めずらしくゲーデルに冷たい文体。ところで僕の好きなゲーデルエピソードは次のようなものだ。ドイツ国籍をもつゲーデルがアメリカの市民権を得るときに、付添人だったのがアインシュタイン。裁判所での審査の際、ゲーデルは米憲法においてアメリカが独裁国になる論理的抜け道を示そうとして、アインシュタインがアワアワと抑えたらしい。どんだけロジカルなんだよ!っていう…。2016/04/03
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