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監視社会

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791760084
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C1030

内容説明

安全性・リスク管理・効率性・利便性の名のもとに個人情報を絶えず収集し、人間を分類・選別し統御する現代の情報化社会―、それが監視社会だ。電子情報網による権力編成の本質を鮮やかに描く現代思想・社会理論の最重要書。

目次

第1部 監視社会(消失する身体;不可視のフレームワーク;漏れ易い容器)
第2部 監視の広がり(都市における監視的分類;身体部位と探針;グローバルなデータの流れ)
第3部 監視のシナリオ(理論における新たな方向性;監視のポリティクス;監視の未来)

著者等紹介

ライアン,デイヴィッド[ライアン,デイヴィッド][Lyon,David]
カナダ・クイーンズ大学社会学教授。社会とテクノロジーの相互作用の視点から、現代社会の権力秩序を分析する視点が高く評価されている

河村一郎[カワムライチロウ]
1967年生まれ。東京大学総合文化研究科広域科学専攻博士課程中退。専攻は科学哲学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

可兒

6
一部で流行した「監視社会」について、基礎をまとめたような本。あることを論ずる時に、読んでいると相手にバカにされる本はよくあるが、これは読んでいないと相手に同情される本といえる2010/01/14

Mealla0v0

3
監視とは「個人の身元を特定しうるかどうかはともかく、データが集められる当該人物に影響を与え、その行動を統制することを目的として、個人データを収集処理すべての行為である」。つまり、今日の監視にとっては、生身の個人ではなく、個人情報こそが重要なのだ(=「身体の消滅」)。ただし、これが電子メディアによって可能になった監視だからと言ってそれが問題なのではない。監視を手段とするように社会が編成されていることが問題なのだ。なぜなら、今日の監視社会では人々は監視に「参加」するから。それゆえ、監視は多岐に渡ることに注意。2017/12/20

Bungorai

2
身体の社会学と都市社会学を結ぶパスとしての監視社会があるという見方は非常に面白く読むことができた。またオーウェルよりも先立つ物として現代社会はすでに民間企業により監視社会、そしてパノプティコンが形成されているという議論は極めて鮮やかであった。ただ少し神経過敏すぎてしまっているような嫌いもあり、また身体性の回復のために何をすべきかが書かれていないため抽象度がかなり高いと感じた。2013/03/31

抹茶ケーキ

1
現代社会は監視社会、すなわち「非身体的な監視が社会に浸透した」(p. 60)社会である。そのような社会にあっては、個人の一挙手一投足は権力によって監視されるが、そのような権力は単一のものではなく、種々の行為者によって織りなされる一種の複合的な権力である。そのような権力に対抗するためには、身体を取り戻すこと、すなわち具体的な個人間の相互作用を促進することが必要である。みたいな話。前半は監視社会の諸相についてのスケッチでどちらかといえば退屈。後半の理論部分の方が面白かった。2016/08/17

山島 小吉

1
現代社会は電子メディアの発達により、監視の目を普遍化した。常時私たちのデータは取得されていく。ポイントカードが購入履歴を、クッキーがユーザーの履歴を。監視の目は独立して、主体の認知よりも先に見ることを続けて行く。見たものはデータとして認知なく、ひたすら蓄えられていく。認知の遅延は、現代監視の大きな特徴の一つである。現代監視は、監視する側である、従来であれば特権的な存在を同様に監視される側に落とすのだ。どのような存在でも監視の目から逃れられない。誰もがに視線にさらされている。視線から逃れる特権は存在しない。2013/06/09

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