内容説明
歴史のかなた、植民地の密林に芽ばえた思考“クレオール”を世界へと押しひらき、人類学・民族誌のみならず、思想や文化の語り方に地殻変動を起こさせた、思考と身振りをめぐる「可能性のヴィジョン」。
目次
「ネイティヴ」の発明―場所論1
ワイエスの村―場所論2
サウスウェストへの憧憬―プリミティヴィズム論1
ファンタジー・ワールドの誕生―プリミティヴィズム論2
文化の交差点で―越境論
異種交配するロシア=ブラジル―混血論1
父を忘却する―混血論2
旅する理論―ヴァナキュラー論
キャリバンからカリブ海へ―逃亡奴隷論
浮遊する言葉とアイデンティティ―クレオール論1
森の言語、曙光の言語―クレオール論2
位置のエクササイズ―ポストコロニアル・フェミニズム論
著者等紹介
今福龍太[イマフクリュウタ]
1955年、東京生まれ。1979年、東京大学卒。文化人類学、民族誌学を専攻。メキシコ、カリフォルニア、ニューメキシコ、カリブ海、ブラジル、北海道、沖縄、奄美群島…文化の境界を生きる、人びとの地を旅しながら、従来の学問・知識の枠組みを突き破る、新しい思考と身振りの可能性へ向けて、幅広い著作・批評活動を展開。現在、札幌大学文化学部教授
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