内容説明
風の変様体としての建築とは、軽やかで風のように移ろう状態があるだけの形態をもたない建築―。身体を抑えつける建築的形式の強さ・重苦しさを排し、爽やかさ・安らぎ・心地よさを、そして何よりも人間らしさのある空間を追究し、国際的評価高まる建築家の18年にわたる試行と実践の全貌。
目次
無用の論理
設計行為とは歪められてゆく自己の思考過程を追跡する作業にほかならない
菊竹清訓氏に問う、われの狂気を生きのびる道を教えよと
磯崎新の身体的空間とマニエラ―北九州美術館評
白い環
ロマネスクの行方―篠原一男氏の住宅について
光の表徴
文脈を求めて
建築におけるコラージュと表面性
曖昧性の背後に浮かぶ概念としての家―坂本一成氏3つの住宅評〔ほか〕