内容説明
生物学、哲学、心理学、サル学からアニメーションまで、最先端の現場から知見を集め、「唯脳論」の解剖学者が、「身体という自然」を失いつつある現代人に警鐘を鳴らす。
目次
悲鳴をあげる身体(鷲田清一)
唯幻論と唯脳論(岸田秀)
男と女の系統発生(団まりな)
脳は脳をどう見ているか(大森荘蔵)
脳の形式を見る(池田清彦)
形とは何か(金子務)
生のリアリティ(中村雄二郎)
動きと形(林静一)
サルから見えるもの、死体から見えるもの(河合雅雄;立花隆)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sun
9
「身体の事を考えているのは脳だから、ある意味、身体は脳に収められている。しかし、その脳は身体に収められている。」「人間が作った物はすべて人工だが、人間は自然だ」2016/09/19
ヨコ(hitoshio)
1
養老センセは相変わらず面白く、対談者の中では大森の荘ちゃん(実家での渾名)が素敵だった…と考える私は生物学より哲学がスキなんだろうな。2016/04/15
KAKAPO
1
人間の本能は、壊れている。 確かに、私たちは、頭で考えたことに、 行動の制約を受けています。 恋愛だって、本能や感情というよりも、 世間体とか、体裁とかに振り回されている人も 少なくないような気がしますし、 目を背けたい現実から逃れるために、 自分にとって楽な恋愛に (相手にとって都合の良い道具になってしまうような) 落ちていってしまうことも少なくないようです。 そうして、期待して裏切られ、相手も自分も 信じられなくなって、幸せになるための 手がかりさえ、見つけ出せなくなってしまうのかも しれません・・・2008/06/01
tk
1
岸田秀と大森荘蔵の対談が良かった。2011/06/25