内容説明
晩い結婚の歓びも束の間、強迫神経症を発病した小説家の夫。呪われた実生活に材を得ながら、私詩であることを超え、詩の可能性を問いながら、存在の淵にいざなう記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
11
遅い結婚をした小説家と詩人の二人。新しい生活を少しずつ積み重ねていくうちに、夫は心の病に苦しめられるようになっていく。そんな生活の風景を淡々と描いた詩集。使われている言葉は分かりやすく易しいけれど、甘くはなく、安易な感情移入を許さない、どこか超然とした厳しいものを感じる詩が並んでいる。この後、夫である車谷長吉氏は亡くなられてしまったことを思うとこの詩集にある二人の生活の平凡さは、とても大事なものに思えてしまう。2015/06/09
ぷく
3
過度な装飾もなく、日常を淡々と言葉に紡ぐ。そこにあるのは、たしかにある二人の生活、息遣い。 車谷長吉の作品を読んで、非常に興味を持ったので、彼の妻となることを選んだ高橋順子という人に触れてみたいと図書館で借りてきた。 『歯ぎしり』『壁の女』『人魚』表面は乾いているけれど、中はしっとりと濡れているような砂に手を差し込んだような感覚に襲われた。2017/08/02
どんぐり
1
車谷長吉の奥さんの書いた詩篇。チョウキツさんと晩い結婚をした後の相方との生活の日々から生まれた作品。 2012/02/01
どんぐり
0
車谷長吉の奥さんの書いた詩篇。チョウキツさんと晩い結婚をした後の相方との生活の日々から生まれた作品。2012/02/01
ミメイ
0
☆4