ユリイカ詩と批評<br> 米澤穂信 - ポスト・セカイ系のささやかな冒険

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ユリイカ詩と批評
米澤穂信 - ポスト・セカイ系のささやかな冒険

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  • サイズ A5判/ページ数 237p
  • 商品コード 9784791701605
  • Cコード C9490

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akira

20
米澤穂信特集号。 古典部シリーズは三作目が出た頃。特に笠井氏との新本格からの流れについての対談は興味深い。ミステリィという分野の持つ特徴と変革。そして読者の変化など。 青春小説のキャラクタだが現代的な雰囲気で少し気力の抜けた折木奉太郎。その裏側に感じられる無能感。ある種語られている全能感と無能感の関係がいかにも現代に多く見られる現象として印象に残る。 「ずっと自分が書きたかったことは、思春期の全能感についてなんです」2016/12/31

亮人

5
米澤穂信講演会@大谷大学学園祭に参戦予定なので予習のために図書館で借りてきた。まず《ベルーフ》シリーズの短篇「失礼、お見苦しいところを」が素晴らしく良い。短篇というより掌編かってくらいの短さなのにしっかりとミステリとして成立しており凄い。太刀洗の怜悧な空気感が好き。笠井潔との対談は、米澤作品のミステリでの位置づけがよく分かり良かった。滝本竜彦とのネット小説出身対談は、この二人を混ぜて大丈夫かと思ったけど、漫才のような掛け合いで意外と面白い。それにしても米澤作品って「ポストセカイ系」だったのか。2010/11/09

url

3
素晴らしい米澤穂信特集。対談が二つも載っているのもさることながら、こんなにたくさんの米澤穂信作品に関する評論が載っているのはまず間違いなくこれだけだろう。「失礼、お見苦しいところを」も面白かった。評論の中では仲俣さんの評論文が秀逸。読みやすい&鋭い&深いと三拍子揃っている。思わず犬はどこだを読み返した。2012/01/30

わんにゃん

2
米澤穂信さんの作品は読んだことないのだけれど、「ポスト・セカイ系」という文字が見えたから手に取った。笠井潔さんとの対談と、斎藤環の「距離と祈り、あるいは世界の多重化に関する覚え書き」が興味深かった。流石。今度『さよなら妖精』と『夏季限定』読んでみよう。2021/06/10

相楽(twitter:sagara1)

2
今更ながら、「特集 米澤穂信 ポスト・セカイ系のささやかな冒険」を読む。笠井潔との対談での本人発言「自分の全能感をトライアルしないといけない。そのトライアルを経て自分のスキルの限界を見極める過程をミステリでやりたかったんですね」とその前後で、相当部分カバーされてしまっている印象。例えば、斎藤環、佐藤俊樹、巽正章、松浦正人、古谷利裕の論考の締めくくりはどれも結局、そういうことじゃないかと。2009/04/14

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