内容説明
フロー体験で人生が変わる。仕事も家事も勉強も本当は楽しめる。大切なのは「何をするか」ではなく「どのようにするか」だった。充実した人生のためのポジティブで実践的な研究の書。
目次
第1章 日々の生活を構成しているもの
第2章 体験の内容
第3章 さまざまな体験をどう感じているか
第4章 仕事についての矛盾
第5章 レジャーの危険と機会
第6章 人間関係と生活の質
第7章 生活のパターンを変えよう
第8章 自己目的的パーソナリティー
第9章 運命愛
著者等紹介
チクセントミハイ,M.[チクセントミハイ,M.][Csikszentmihalyi,Mihaly]
1934年、ハンガリー外交官を父としてイタリアで生まれる。1956年、アメリカに渡り、1970年よりシカゴ大学心理学科教授、教育学科教授。1999年、シカゴ大学を定年退職後、カリフォルニア州クレアモント大学院大学教授、クオリティ・オブ・ライフ・リサーチ・センター長。現在アメリカで最も注目される心理学者であり、社会学、文化人類学、哲学等広い守備範囲をもつ。全米教育アカデミー、全米レジャー科学アカデミー会員
大森弘[オオモリヒロシ]
神戸大学大学院博士課程修了。松下電器産業勤務を経て、1975年近畿大学経営学部教授、2005年同大学名誉教授。専門分野は「経営理念論」「経営戦略論」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
57
【1808】フロー体験は物事に没頭した時に起こる。これは人生すら左右させる体験だ。この体験を意識的に得るための方法を伝授◆自己啓発の世界では結構使い古された内容だと思うが、改めて考えるところも多く、面白く読めた。◆毎日の生活では相反する欲望と思考が意識の中で争い、晴れ晴れとした気持ちは滅多に感じない。◆フロー体験は意識が体験だけに没頭する状態で、アスリートがゾーンに入ったと表現する状態2018/07/29
ステビア
23
邦題がダメすぎ。日常生活にフロー(≒没頭できるもの)を見つけて充実させようという話なのに全く反映されていない。創造性なんてほとんど関係ないし。中身も有名な学者が書いたということを除けば「やらされ感をなくせば人生は充実する」的説教くさい自己啓発本にすぎない。2021/07/03
モッタ
17
★★★★★ 私の座右の銘は『人生で何が起こるかは関係ない、何をどう意味付けるかが重要だ』だ。まさにこの本はそれを説いてくれる。現在、私は就職活動をしている。その中で、気付いたことのひとつに「やりたい仕事なんてないんだ」ということがある。社会に出て仕事もしたことのない私にやりたい仕事なんてわからなくて当然。適性はあると思うが、やりたい仕事はないといってもいい。ではどのように仕事を楽しみにするか。この本にある通り、「どのようにするか」が大事だから、自分で楽しくなるように努力する必要があるのだろう。2012/03/25
サンノート
9
仕事や作業がびっくりするほどスムーズに進むという経験、誰しも持っていると思う。そういう状態をフローといい、意識してフロー状態になれば作業を効率的にこなすことができる。自分はスポーツ選手でいうゾーンと似たような状態だと思っている。チャレンジとスキルのバランスが取れれば、フロー体験に入りやすくなる。自分で意識的に、自由にフローになれればこんなに便利なことはないのだが、実際は難しい。フロー状態になる注意点を意識した上で、どうすれば入りやすくなるか自分で実験してみよう。再現性のある方法が見つかったらしめたものだ。2015/06/25
またの名
7
がん患者が痛みを感じなかったり空腹に気づかないほど集中する最強モード処理状態フローを、解説。受動的にテレビを見るより能動的な活動の方がフロー発動に至れると述べるものの、著者が心理的エネルギーと呼ぶ余力を家庭の幸福等にもバランス良く配分したまま「明らかに取るに足らない」些細な対象への好奇心に振り分けるのが重要らしく、受動的活動と取るに足りない対象との紙一重の差が単純なようで難しい。自転車泥棒や強盗を犯す若者とか原爆開発者とかホロコーストを指揮したアイヒマンもまた本書が危惧するように、フロー状態だったのなら。2020/05/24