断酒が作り出す共同性―アルコール依存からの回復を信じる人々

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 216,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784790712602
  • NDC分類 493.156
  • Cコード C1036

内容説明

アルコール依存症は治らない。何十年、酒を断っても、一口飲めば元どおり。米国生まれの断酒セルフヘルプグループ「アルコホーリクス・アノニマス」の仲間たちは、そこから、回復へと踏み出す。

目次

第1章 アルコール依存症とその治療
第2章 セルフヘルプグループとしてのAA
第3章 AAはどのように描かれてきたか
第4章 AAの成立と宗教性をめぐる葛藤
第5章 経験の方向づけ
第6章 語りとサポートの共同体
第7章 “重要な他者”によるサポートの意味
第8章 AAにおける「霊性」
第9章 AAの現在と未来

著者等紹介

葛西賢太[カサイケンタ]
1966年東京都に生まれる。1999年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程(基礎文化専攻)修了。博士(文学)。上越教育大学教官を経て現在、宗教情報センター研究員、駒澤大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

52
【治癒はないが、回復はある】 酒を断ち、酒に依存していた生き方を変えていく努力は、宗教的な深いものと重なり合う。本書は、キリスト教が大切にされている米国で、キリスト教的な禁酒運動や酒害対策を一つの背景として生まれた、断酒セルフヘルプグループ「アルコホーリクス・アノニマス(AA)」で生き方が変化していく状況(飲酒習慣の変化、自己の変化、周囲との関係の変化、AA自体の変化など)を通して、アルコール依存症から回復しようとする、宗教的ともいえる相互作用の姿を、スピリチュアリティを研究する宗教学者が描いた書。⇒2023/01/08

3000

2
他者をサポートことによって、自らの病理が軽減されることの不思議について考えさせられる。終章において指摘される通り、このような現象は古来、宗教文化の育んできた知恵のひとつであり、この知恵を現代においてどのように展開するのか、という問題は、すぐれて現代的なものだと思う。2013/09/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13573
  • ご注意事項