内容説明
1910年代に登場し、見る間にフィジー全土を席巻、今なお語り継がれる反植民地・民族主義運動―その中心人物に焦点を当て、喚起力溢れる物語を紡ぎ出す。同時に現代人類学の諸課題に挑む、渾身の大冊。
目次
序章 ヴィチ・カンバニの歴史人類学
第1章 ヴィチ・カンバニ運動以前
第2章 アポロシ登場
第3章 フィジーの王アポロシ
第4章 ナ・ガウナ、彼の時代
第5章 戦士の首長のマナ
第6章 可能な意識
第7章 晩年以降
第8章 総括
著者等紹介
春日直樹[カスガナオキ]
1953年東京都に生まれる。1981年大阪大学大学院人間科学研究科人間学専攻後期課程退学。北海道大学助手、大阪大学助手、奈良大学助教授などを経て、現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。主な著書に『経済人類学の危機』(世界書院、1987年)、『オセアニア・オリエンタリズム』(編著、世界思想社、1999年)、『太宰治を文化人類学者が読む』(新曜社、1998年)など
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