自己と「語り」の社会学―構築主義的展開

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  • サイズ B6判/ページ数 239,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784790708315
  • NDC分類 361.4
  • Cコード C3036

内容説明

私的領域の肥大化する現代社会において、自己の「語り」はどう変遷してきたか。シンボリック相互行為論に基づく構築主義的な自己論を展開し、社会変動を跡づける新たな視点を提起する。

目次

1 自己の構築(シンボリック相互行為論をめぐる二つの争点―基本的視座を求めて;シンボルによる自己の構築;相互行為と自己―構築主義的な役割理論の視点から;リアルセルフ論再考―「自己の『語り』の知識社会学」へ向けて)
2 自己の「語り」の変遷(日本における自己の「語り」の変遷―人間類型の変遷をとおして;人生論における「語り」の変遷―武者小路実篤から中野孝次まで;アメリカにおける自己の「語り」の変遷―自己論の変遷を中心として)
3 補考と展望(ポストモダン的な自己論とシンボリック相互行為論の立場;結語として)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

6
自己の構築主義とシンボリック相互作用論とは、ひとつの現象を説明するふたつの側面だ。自己を生きることは自己を語る「語り」の中に在ることを指す。その意味で自己は物語である。その物語は、世界を語る自己を語る際に、世界と自己に認識面における差異を生み出す、語るための語彙がある。社会的な構造のなかに備蓄されてる語彙やそれをトリガーにして成立を促される物語によって自己が構築されるというのが前者の主義。後者の論は生きていくうえで際会する状況における自己の妥当性および可能性による被統御態を指す。以上はひとつの現象だ。2015/06/21

おこめ

1
緻密に構成された論旨、というより流れるような展開。多くの資料を明確に参照していて、興味深い。章ごとに軽いまとめやおさらいが載っていて親切。構築主義的な考えや、リアルセルフ論、役割取得、シンボリック相互行為論など、大切なキー概念がうまくまとめられてると思う。「語り」による自己構築は、フロイトやフーコーなど 哲学的な問題として考えたことはあったけれど、社会学的に考えるのもおもしろかった。こんなこというのもあれだけど、日本語が下手というか、文章的におかしいとこがあって 妙に気になる。2009/01/11

リール

0
22012/07/01

ゆうき

0
シンボリック相互作用論では他者に役割を期待するのではなく、自分が他者から期待されるであろう役割を演じることで自分自身の役割を形成する。自己の「語り」はそういった他者からの期待から自分自身がどう振る舞うかによって生まれてくる。他者からの期待から構築された私は過去から記憶によって物語の生成する。2014/01/22

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