出版社内容情報
それぞれの事情で、養母の家に預けられた3人の子どもたち。みんながバラバラの方向を向いていて、ちゃんと向き合わずに過ごしてきた。そこへ新しくアスペルガー症候群の男の子が仲間入りし、その子の母親に会いたいという願いをかなえるために4人は冒険に出かけることになる。
作者M・G・ヘネシーのデビュー作『変化球男子』に続く第二弾です。これからの時代、家族とはどう定義すればいいのか? その問いに対するストレートな回答がこの物語です。どんな家族も、最初から家族なわけではありません。本物の家族になるには、その成員がみな、自分以外のメンバーの心の痛みをわかって、助け合うことが必要なのです。そういう家族が集うのが本物の家庭であり、子どもにとってはそここそが、安心できる自分の居場所となるでしょう。
内容説明
わたしの場合、二歳のときに母が亡くなった。だれにきいても、母以外にはわたしに身よりはいないという。だからわたしは、ヴィクとはちがって、いずれだれかがむかえに来てくれるなどと考えたことはない。まだずっと幼いころには、『小さな孤児アニー』か何かみたいに、だれかの養子になることを夢見てたけど、六歳を過ぎてしまえば、その可能性はまずなくなる。だからわたしは、自分で作戦を練った。だれも助けてくれないなら、自分で自分を助けるしかない。
著者等紹介
ヘネシー,M.G.[ヘネシー,M.G.] [Hennessey,M.G.]
アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス在住。作家。裁判所から任命された特別擁護者(CASA)としてボランティアでロサンゼルスの里親制度を支援している。同時に、LA LGBTセンターのLifeWorksプログラムの指導者として、またGender Odyssey LAの主催者として、さらにCamp Transcendの学長としてFamily Campを主催するなど、LGBTQ+コミュニティのために活動している
杉田七重[スギタナナエ]
東京生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。小学校での教師経験ののち、翻訳家として、児童書、YA文学、一般書などフィクションを中心に幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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