ヴィレッジブックス 人はなぜ恋に落ちるのか？―恋と愛情と性欲の脳科学

フィッシャー，ヘレン【著】〈Ｆｉｓｈｅｒ，Ｈｅｌｅｎ〉/大野 晶子【訳】

フリュー（2007/09発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 353p／高さ 15cm
• 商品コード 9784789731621
• NDC分類 141.6
• Cコード C0197

内容説明

好きな人ができると、一日中そのことばかり考えてしまうのはなぜ？どんなに愛するパートナーがいても、人は浮気をしてしまう生き物なのか？別れ話のもつれ、ストーカー行為…愛が憎しみに変わるメカニズムとは！？恋の謎を解くために「恋に落ちたばかり」＆「失恋直後」の人の脳をスキャニングする大実験が敢行された。見えてきたのは、理性ではコントロールできない恋の脳内反応。手に入らない相手に燃えるのも、セックス後の一体感も、愛が四年で終わるのも、すべては脳内ホルモンのなせるわざだ。恋のミステリーがいま解明される。

目次

第１章　恋に落ちたらどうなるのか―特別な心理状態
第２章　動物たちの恋愛―高揚、忍耐、独占欲
第３章　恋する脳をスキャンする―愛の化学作用
第４章　愛が織りなす網の目模様―性欲、恋愛感情、そして愛着
第５章　なぜ「あの人」を好きになるのか―恋人選びのルール
第６章　人はなぜ恋をするのか―恋愛の進化
第７章　失恋とはなにか―拒絶、絶望、怒り
第８章　ロマンスを長つづきさせる―恋わずらいに効く薬
第９章　それでも人は恋に落ちる―愛の勝利

著者等紹介

フィッシャー，ヘレン［フィッシャー，ヘレン］［Ｆｉｓｈｅｒ，Ｈｅｌｅｎ］
アメリカでもっとも著名な人類学者。アメリカ自然史博物館のリサーチ・アソシエイト、ラトガーズ大学の研究教授を歴任。専門は恋愛の進化、表現、そして化学作用。ニューヨーク市在住

大野晶子［オオノアキコ］
成城大学文芸学部卒。翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[zoe]

WHY WE LOVE (2004)。古い。fMRIで脳をスキャンする。脳内で化学物質が行ったり来たり、血液が流れ、体も反応する。嫉妬、偏執、ストーキング、暴力、殺人、自殺、うつ病などで表現される。絶望は手に入らない物をすっぱりとあきらめる、復活のための前ステージ。人類は脳が大きくなったとか、子供を育てる期間が長くなったからとか。他の動物はどうだとか。何故家にあったのか。多分、茂木先生の解説が目に留まり購入し、暫くほっておかれた本。

2020/05/10

[好奇心の横断歩道を渡る！]

バソプレシンと囲い込み・恋愛下で乗るエピネフリンとエンドルフィンの増加＆セロトニンの減少（ビッグファイブのクラスターの一つ「アベレージ」を連想）・恋愛初期に尾状核の活性化、時間経過とともに帯状回前皮質と島皮質の活性化・ほか///「性の進化論」とバトる内容もある。乱婚(母系社会)vs一夫一妻(あるいは一夫多妻、男系社会)　論争は、たぶん折衷案が一番現実的で、場所や時代によって多様な形をとってきたのだろう。4年周期の逐次的な一夫一妻制は、事実上乱婚と同じではないか？などと無粋なことは言わない。

2021/12/14

[たびちゃん]

盲目的に相手を求め、蜜月を過ごし、次第に情熱は薄れるも、静かで穏やかな愛情へシフトする。(だいたい4年)その後はお互い新たな配偶者選びへ！。。。む〜ん。読んでよーく分かったのは、いつまでも相思相愛はお互いが刺激的な関係じゃないと厳しい。な、って。

2015/05/10

[Laz]

結婚して4年程度したときに離婚率が高まるのはコレコレこういう理由で生物学的にも根拠がる! などの話が人間へのアンケートやMRI撮影, 動物への実験結果も交えて語られる. ちゃんと実験してるのもわかるし材料は良さそうだけど, 読み物としての面白さに持っていけてない感がやや残念. 実験と結果を羅列しただけ感じられて全体の流れが見ない. つまりこの本が総合的に言いたいことはなんだろう, となるのが原因な気がする. 訳はクセがなく読みやすい. こういう本でクセとか個性出されても困るが.

2020/06/21

[Chucky]

詩がくどい。動物の具体例もくどい。くどいけどそれを元に脳科学の知見も交えて語っている。結局は生殖のための装置であるということで、それを合理化するために恋愛が機能している。非合理的にみえる行動もすべて生殖に合理化されたもの。友愛や親愛との違いについてもう少し掘ってほしかった。

2020/03/08