内容説明
ポーランド陸軍騎兵隊中尉だった著者はソ連当局にスパイ容疑で逮捕され、第二次世界大戦さなかの一九四一年、シベリアの強制収容所に流された。こんな極寒の地で、このまま朽ち果てたくはない!意を決した彼は、六人の仲間と脱走を図ったものの、その前途には想像を絶する試練が待ちうけていた…。極限状況においても希望を失わず、がんばり抜いた男たちの壮絶な戦記。
目次
身の毛もよだつ尋問と拷問
「被告を二十五年の強制労働に処す」
家畜車両に詰め込まれて
四千八百キロの旅路の果てに
鎖に繋がれシベリアの原野を往く
「死の行進」は終わったけれど…
第三〇三収容所での暮らし
予期せぬ女性からの救いの手
脱走計画と六人の仲間
大河レナを渡って一路南へ〔ほか〕
著者等紹介
ラウイッツ,スラヴォミール[ラウイッツ,スラヴォミール][Rawicz,Slavomir]
1915年、ポーランドに生まれる。大学で建築学を修めたのち、ポーランド陸軍騎兵隊中尉として侵攻してくるドイツ軍と戦う。39年、ソ連軍の捕虜となり、強制労働25年の刑を受ける。41年、西シベリアの第303収容所に送られるが脱走し、1年余りかけてインドに逃れた。第2次世界大戦末期にイギリスに渡り、同国の女性と結婚。2004年、88歳で波乱に満ちた生涯を閉じた
海津正彦[カイツマサヒコ]
1945年、東京・八王子に生まれる。早稲田大学政経学部卒業。翻訳家。学生時代から登山に親しみ、ヒマラヤ登頂の経験もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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