内容説明
アバラット―ひとつの時間にひとつの島、昼と夜がせめぎあう世界。草原の“波”に誘われ退屈な町チキンタウンを捨てたキャンディ、底知れぬ憎しみを抱く真夜中の王キャリオン、逃亡の旅を助ける異世界の朋友マリンゴ、そして、伝説の王女ボアと竜の退治人フィネガン…。キャンディは果たして運命の子か、禍いのしるしか。戦いの前触れに、25の島々がざわめきだした。いま、決戦のときがきた。アバラットの風をつかまえ、イザベラ海へ船を出せ。
著者等紹介
バーカー,クライヴ[バーカー,クライヴ][Barker,Clive]
イギリス生まれ。「血の本」シリーズでホラーの分野に旋風を巻き起こし、稀代のストーリーテラーとして多くの読者を魅了し続けている。アーティスト、映画プロデューサー・監督、ゲーム作家としても活躍
池央耿[イケヒロアキ]
1940年生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
24
アバラット2作目。1作目の感想にも書いたけどとにかく挿絵がすばらしい。主人公キャンディが人として成長していく様は読んでいてワクワクする。2作目ではキャリオンの登場も多くまるで最終決戦の様子だがあと2作続くのだからビックリだ。3.4作目はまだ刊行されていないが、是非頑張って出し欲しいと思う。2017/11/05
myc0
8
人間界(ヒアアフター)から異世界・アバラットへと流れ着いた気丈な主人公・キャンディが、敵の手を逃れるため島々を奔走する第2巻。少しづつ明らかになる自分の運命にキャンディは如何に立ち向かうのか? もう傑作!アバラットの世界観がすごい!作者が描いた挿絵も、自分の想像の域を凌駕する物ばかりで。深く作り込まれた異世界の風俗、風景、登場人物たちに引き込まれる。続編の翻訳の予定はないみたいだけど…こんなに面白いんだから早く出版してー!2015/10/01
ヘラジカ
8
はっきり言って『ウィーヴワールド』なんか比べものにならないくらいの傑作だと思う。小学生の頃これを読んでどれだけ影響を受けたことか。作者本人による挿絵も大変素晴らしい。なぜ続きが出ないんだ。2014/06/28
よる
2
うおおおお!面白かった!相変わらず悪役で夜の王、キャリオン卿に萌え。キャンディとの対峙は彼の意外な不器用さが浮き彫りになってニヤニヤものでした。笑。続きが待ち遠しいです。2010/09/30
トッチ
1
今回も、挿絵と物語がマッチしていてよかったです。 ずうっと一緒だったマリンゴともはぐれてしまったキャンディ。 それぞれの場所での物語が進み、ひとつになった時に、また新たなる物語が始まる感じで。 どうなっちゃうのだろう?と心配になりましたが、何とか終わりな感じなのかな?と思っていたら、ここで翻訳されていない3巻があるということが分かり……。 続きがあるのか?2023/08/06