イヴの七人の娘たち

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  • サイズ B6判/ページ数 358p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784789717595
  • NDC分類 469
  • Cコード C0097

内容説明

遺伝学者のブライアン・サイクスが、5000年前に死んだヒトの化石をきっかけにミトコンドリアDNAの重要性を発見し、現代人の共通祖先を探しあてた。本書は、従来の定説を覆し、驚愕の事実を明らかにするまでの、不断のチャレンジと「知」の格闘の物語である。

目次

きっかけは五千年前に死んだ「アイスマン」の発見
DNAとはどんなものなのか
血液型から遺伝子へ
スペシャル・メッセンジャー
ロシア皇帝とわたし
太平洋の謎
偉大なる航海
最初のヨーロッパ人
最後のネアンデルタール人
狩人か、それとも農民か
不愉快な出来事
チェダー人は語る
男性の遺伝子―アダムの登場
七人の娘たち
第一の娘アースラ
第二の娘ジニア
第三の娘ヘレナ
第四の娘ヴェルダ
第五の娘タラ
六の娘カトリン
第七の娘ジャスミン
ホモ・サピエンスは世界へ
自分とは?

著者等紹介

サイクス,ブライアン[サイクス,ブライアン][Sykes,Bryan]
イギリス、オックスフォード大学で人類遺伝学教授を務める。DNA遺伝子が古い骨にも残っていることを突き止め、採取に成功。1989年の『ネイチャー』誌で発表して以来、その分野における国際的権威のひとりとなる。彼の研究チームは、ホモ・サピエンスのDNAの系図をまとめあげる偉業を達成した。現在はテレビのレポーター、議会の科学アドバイザーとしての顔も

大野晶子[オオノアキコ]
成城大学文芸学部卒。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

197
ミトコンドリアイヴから始まる遺伝子の流れ。大河小説の登場人物の様に遺伝子の流れがドラマの様だ。人種の分岐点が女性の登場人物の形を借りて描写されるのだ。そして、理論ずくめではなく感情を持った人間である研究者の姿も描かれる。ヨーロッパ中心すぎると言うレヴューもあるが、ポリネシアでの話題なども含まれている。10年以上前の本なので、それなりに古いところはあろうが。absintheのオススメ本。2016/09/09

tama

20
図書館本 いやー 面白いぞこれ! ちょっと古くなったとはいえ、まだ生きている学説だし。人間のミトコンドリアDNAを調べたら、世界中の現生人類のご先祖様は全てアフリカ人で、更に全員混血。「出自や外観、居住地域で人類を種別化するなんて愚の骨頂」という筆者の意見は本当に素晴らしい。2013/03/04

♡kana*

17
出だしは、興味深く、読めました。 ただ、日本人は、別のようで、ちょっと残念。2016/05/22

Koki Miyachi

16
人類のルーツを辿る壮大なサイエンスアドヴェンチャー。世界の遺伝子学の最先端は、こんな夢に溢れた試みを実現してみせた。遺伝による変化を受けにくいミトコンドリアDNAに着目して、人類のルーツ、足跡を科学的に解き明かす。前半はミトコンドリアDNAの遺伝子情報に着目した手法の発見、後半では心踊るような学術的な研究成果が紹介されている。タイトルは、ヨーロッパ人のルーツがたった7人の母親だったという発見に由来する。何と筆者が設立したラボでは、誰でも要望すれば、自分のDNAのルーツを調べてくれるという。いやはやである。2013/11/26

ntahima

16
母親からのみ伝えられるミトコンドリアDNAを使って母系祖先を探る話。子供の頃、胸震わせて読んだヘイエルダールの「コン・ティキ号探検記」のポリネシア人南米起源説が、長く常識と思われていたヨーロッパへの農耕民族大移動が母系遺伝子解析によって否定される。著者の「われわれ人間は、誰もが完璧な混血なのだ。と同時に、誰もが繋がっている」とのメッセージが心に残る。ただ、7人のイブたちの"ありえたかもしれない物語"は作者の文学趣味か? やや冗長の感あり。2010/03/21

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