新曜社認知科学選書<br> アナロジーの力―認知科学の新しい探求

新曜社認知科学選書
アナロジーの力―認知科学の新しい探求

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  • サイズ B6判/ページ数 509,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788506435
  • NDC分類 141.5
  • Cコード C1011

出版社内容情報

 人はつねに理詰めに思考するわけではない。直観,あるいはひらめきと呼ばれる思考の一挙の飛躍,アナロジーの働きが,日常生活でも科学研究でも頻繁に生じている。このアナロジーの機序と条件を詳しく解明して,認知科学の新生面を拓く。

 アナロジーの、もうひとつの根本的な役割は、感覚から得ることのできる情報以上のものを理解することである。たとえば、雷の音を聞くことや、光を見ることはできるが、どんな多くの感覚的経験を積んでも、音や光が目に見えない波動によって伝搬されているなどというアイディアを生み出すことはできないであろう。人類はいかにしてヒトとなったのか、あるいは私たちの死後はどうなるのか、などの、さらに基本的な問題に対して、いったいどのようにしたら答えを出すことが出きるのだろうか。このような問題に答えるためには、直接的な経験を超えるアイデアを心の中に作り出さなければならない。(「はじめに」より)

 ・「認知科学」99.9月号 岡田猛氏評

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 【関連書籍】
 『 自閉症 』 藤居学、神谷栄治著 (定価1995円 2007.5月)
 『 誰のためのデザイン? 』 ノーマン著 (定価3465円 1990)
 『 人間この信じやすきもの 』 ギロヴィッチ著 (定価3045円 1993)

 【書物復権 2007】
 『 日常生活の認知行動 』 J・レイヴ著 (定価3780円 初版1995を復刊)

目次

第1章 はじめに
第2章 アナロジーの多重制約理論
第3章 動物のアナロジー
第4章 子どものアナロジー
第5章 アナロジーのプロセス
第6章 意思決定におけるアナロジー
第7章 説明におけるアナロジー
第8章 科学におけるアナロジー
第9章 文化におけるアナロジー
第10章 アナロジーのコンピュータモデル

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
人間が日常行うアナロジー思考の手続きをコンピュータにシミュレートする場合、認知科学は、比喩なる言語機能を認知的な情報処理過程として捉える。本書(1995刊)は、異なるものに共通性を見出すこの創造的な思考過程を、ベース(喩えるもの/既知のデータ)からターゲット(喩えられるもの/未知の対象)への写像とし、両者間をベース側から検討したガントナーの構造写像理論(対象の属性は写像されず・構造は一貫し・高次の階層から写像される)を一歩進めて、ターゲット側の属性等の複数の類似性による制約も含んだ多重制約理論を概説する。2020/03/01

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