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出版社内容情報
《内容》 臨床から、子どもをよい方向に導くための支援までを含めた内容。37の症例とそれぞ゜れに対する薬物療法を含む具体的支援方法を示した軽度発達障害の実践書
《目次》
推薦文
はじめに
第1章 軽度発達障害の概要
A 「軽度」発達障害ということばに惑わされてはならない
1、軽度発達障害児の長期予後(診断だけで,十分な指導ができ
なかったころ)
2、何が良かったのか?何が悪かったのか?
コラム 基礎学力(読み・書き・算)の保証は,なぜ小学4年
程度でよいのか?
3、軽度発達障害は,発見されにくい
4、軽度発達要害は,認知されにくい
5、軽度発達障害は,理解されにくい
症例1、AD/HDを疑われて来院(8歳,女児)
6、軽度発達障害は,医師からも理解されがたい
症例2、AD/HD(混合型),ODD(男児)
症例3、AD/HD(注意欠陥優勢型)(12歳,女児)
B ボーダーライン(ないし軽度)精神遅滞
1、IQ=70の子どもを想像してみよう
a、幼稚園時代
b、小学校1年生のころ
c、小学校4年生のころ
コラム 漢字とひらがなはどちらが難しいか?
2、なぜ誤解が起こるのか
3、誤解の結末は
症例4、軽度精神遅滞(11歳,女児)
4、同じような症例への理想的な援助は?
コラム 教育のレディネスとは?
C 高機能自閉症・アスペルガー症候群(高機能広汎性発達障害)
1、自閉症とは
2、精神遅滞と自閉症を比較してみる
3、質的な障害で何が起こるか
4、こだわり行動
5、高機能自閉症・アスペルガー症候群
6、アスペルガー症候群と広汎性発達障害のほかの亜型など
症例5、高機能自閉症(14歳,男児)
D 学習障害(Learning Disabilities:LD)
1、概要
2、診断
3、治療
症例6、言語性LD,小学校2年生(7歳,男児)
コラム ITPA言語学習能力診断検査
E 注意欠陥多動性障害
(Attention Deficit/Hyperactivity Disorder:AD/HD)
1、注意欠陥の症状とは
2、多動性-衝動性の症状とは
3、AD/HDの症状は誰にでもある?
症例7、AD/HD(多動性衝動性優勢型),年長さん(5歳,男児)
コラム 多動による不慮の事故
症例8、AD/HD(混合型),うつ病,年長さん(6歳,女児)
F うつ病
1、概要
2、軽度発達障害とうつ病
症例9、AD/HD(混合型),ODD,うつ病(当科受診時10歳,男児)
G 反抗挑戦性障害(Oppositional Defiant Disorder:ODD)と行為障害
(Conduct Disorder:CD)
1、反抗挑戦性障害
2、行為障害
3、ODDとその鑑別
コラム 微細運動兆候の有無
4、軽度発達障害を伴わないODD61
5、AD/HDと反抗挑戦性障害(ODD)・行為障害(CD)
6、DBDマーチに対して,何ができるか
7、ODDを合併したAD/HDの治療
症例10 AD/HD(多動性衝動性優勢型),ODD(9歳,男児)
8、軽度発達障害と保護者,教育者,そして子どもの不幸
9、軽度発達障害への誤解を解くためにも
第2章 子育て支援を見据えた診療理念と手法
A 診療現場で何をするか
1、初めて出会ったときこそ,行動を観察する
2、あいさつに対する反応は?
3、病歴の聴取のときにも,行動観察しよう
4、第三者からの情報は慎重に扱おう
5、事実だけを読み取る
6、保護者の話と,第三者評価が食い違ったら75
症例1、Qくん,AD/HD(多動性衝動性優勢型)(小学4年生,男児)
7、知能検査・心理検査は何のため
コラム 親は子どもを意外にわかっていない~筆者の場合~
8、保護者への診断の告知
9、生活習慣の改善を目指す
a、早寝早起きの習慣を
b、朝ご飯を食べよう
c、テレビ・ゲームなどのメディアとのつきあい方を覚えよう
d、子どもに共通の趣味を持たせる
B 子育て支援の重要性
1、軽度発達障害児が,子育てに投げかけている問題
2、地域社会による子育て
3、しつけの基本は乳児期から
4、「ほめる」ことが「しつけ」の基本であることを,親に理解させる87
a、叱るが優先していた頃
b、ほめるが優先するようになって
5、「ほめること」と「無視すること」
6、「ほめる」の実行は難しいが,習得できる
7、行動のレパートリー
8、保護者や周囲の人たちの健康状態に留意しよう
a、保護者について考えておくべきこと
b、保護者との心理的な距離の取り方にも留意しよう
c、必要があれば,保護者を精神科医に紹介しよう
d、周囲の方々の場合
9、社会のルールを教え込むために-しつけの3原則を知ろう
a、声を出して返事ができる
b、あいさつをする
c、くつを脱いだら,そろえておく
◆子育てに関わる本
第3章 薬物療法とその利用
症例1、Sくん,てんかん(10歳)
症例2、Mちゃん,AD/HD(混合型),ODD(9歳)
A 睡眠障害
1、内因性入眠障害型/外因性「しつけ不足」入眠障害型
a、概要
b、鑑別
c、治療
症例3、AD/HD(混合型)(11歳,男児)
症例4、高機能自閉症,てんかん(5歳,男児)
2、中途覚醒型睡眠障害
a、概要
b、鑑別
c、治療
症例5、アスペルガー症候群(8歳,男児)
症例6、言語性LD(9歳,男児)
3、概日リズム障害型
a、概要
b、鑑別
c、治療
症例7、社会不安障害(social anxiety disorder:SAD)(15歳,男児)
4、その他
B 多動性衝動性に対する薬物療法
1、メチルフェニデート
a、概要
b、用量
c、副作用
1)食欲不振,およびそれに伴う成長障害
2)リバウンドによる興奮
3)睡眠障害
4)てんかん発作
5)チック・トゥレット症候群の増悪
6)多幸感
d、有効性
2、ハロペリドール
a、概要
b、用量
コラム 向精神病薬投与時の保護者への説明
c、副作用
1)不随意運動(錐体外路症状)
2)眠気・ふらつき
3)消化器症状
4)その他
症例8、AD/HD(多動性衝動性優先型),ODD(10歳,男児.体重
35kg)
3、リスペリドン
a、概要
b、用量
c、副作用
1)眠気・ふらつき
2)不随意運動(錐体外路症状)
3)その他
症例9、AD/HD(混合型)(15歳,男児.体重37kg)
症例10 A子ちゃん,高機能自閉症(9歳,女児.体重30kg)
4、その他の非定型向精神病薬(クエチアピンとペロスピロン)
a、概要
b、用量
c、副作用
5、気分安定薬(カルバマゼピン,バルプロ酸)
a、概要
b、用量
c、副作用138
症例11、高機能自閉症,反応性うつ病(10歳,女児)
C 抗うつ病薬
1、フルボキサミン
a、概要
b、用量
c、副作用
1)消化器症状(嘔吐,食欲不振など)
2)睡眠障害
3)その他
d、副作用対策の奥の手
症例12、AD/HD(多動性衝動優勢型,反応性うつ病)(8歳,男児)
2、その他の抗うつ病薬
a、概要
D 漢方薬
a、概要
症例13、AD/HD(混合型),言語性LD(17歳,女児)
第4章 子どもをどう育むか
A 「教育」こそ,軽度発達障害の子どもへの治療である
1、障害にどう立ち向かうか
2、臨界期があるからこそ,適切に教え育みたい
B 医教連携は,なぜ必要なのか
1、教育になぜ医師が手を出すのか
2、発達障害に関わる医師は,教師の知恵袋でありたい
C 戦略的診断のすすめ
1、読み障害の場合でさえ
コラム スペクトル診断の大切さと戦略的診断
D 自閉症と非自閉症を見分ける
1、自閉症を見間違えてはいけない
症例1、自閉症(9歳,女児)
コラム 強度行動障害
2、自閉症と見間違えてもいけない
3、戦略的診断としての自閉症と非自閉症児を見分けるために
コラム 太田の分類
症例2、AD/HD(混合型),言語性LD(3歳,男児)
E 自閉症に対するアプローチ
1、質的な障害がない場合(非自閉症児)
2、質的な障害がある場合(自閉症児)
3、認知発達治療
4、感覚統合療法
コラム 質的な障害を身体発達に当てはめると
F 自閉症・アスペルガー症候群への治療的介入の第一歩
G 高機能自閉症・アスペルガー症候群の性質理解
1、自閉症と認知の偏り・歪み
a、「(1)適切に取り入れる」取り入れる段階での偏り・歪み
症例3、高機能自閉症(9歳,女児)
b、「(2)分析・統合する」,「(3)適切に意味・理解をしていく」段階での
偏り・歪み
2、社会性やコミュニケーションの質的な障害から何が起こるか
3、心理学的な理解,心の理論
H SPELLの法則
1、Structure(構造化)
2、Positive(ほめる)
3、Empathy(共感)
症例4、高機能自閉症の男児と(反応性)うつ病の母親
4、Low arousal(低刺激)
5、Links(連携)
I 就労を目指して~望ましい告知の試行錯誤~
1、望ましい告知ができると
2、就労への道
症例5、高機能自閉症,告知後反応性うつ状態を合併(告知時
12歳,男児)
J 自閉症でない子どもたちでは,指導が積み上がる
K 基礎学力の保障に何が必要か?
1、WISC-III:Wechsler Intelligence Scale for Children-Third Edition
2、WPPSI:Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence
3、K-ABC:Kaufman Assessment Battery for Children
4、田中ビネー式知能検査
5、ITPA言語学習能力診断検査:Illinois Test of Psycholinguistic Abilities
6、学業不振に陥らないために,時間・場所・教材を保障する
L 就労に必要な生活習慣を身につけるために
1、自閉症でない子どもへの「お手伝い」実践
2、就労に向けて
3、自閉症でない子をもつ親指導について
コラム AD/HDと遺伝~生物学的疾患として~
4、バークレー博士の12の原則を子育ての知恵へ
(1)重要な情報を明確に示す
(2)時間の遅れをなくす・減らす,
(3)時間を明確に表わす
(4)動機付けを明確に表わす
(5)すぐその場で,頻繁に,的確なフィードバック
(6)計画を立てさせる(未来を,現在にひっぱる)
(7)否定的な考え方ではなくて,肯定的な考え方を
(8)説明するより,行動で示す(手を差しのべる)
(9)常に障害を見据える(この項目は,障害がある子どものみ)
(10)ひとときを大事にする(一期一会を大切に)
(11)許すことを覚える(自分を,周りを)
(12)(ありのままを)受容する
M 学習障害(LD)をとらえなおす
コラム 医学的立場を生物学的にとらえなおす
1、様々な立場はそれぞれ意味を持つ
◆障害に関連した,保護者・教師向け参考書
第5章 教育との連携にあたって
A 医療側が教育を知ることが,連携を広げる
B 教師との連携に当たって知っておきたいこと
症例1、言語性LD(10歳,女児)
C 教師と会うときに,私がお願いしていること
症例2、AD/HD(混合型),言語性LD(男児)
症例3、AD/HD(混合型),言語性LD,ODD(小学4年,男児)
1、授業で気をつけてもらいたいことは
2、社会のルールを少しずつ教えていくこと
D 特殊学級や養護学校の利用も考えよう
1、就学指導の実際
a、小学校入学前から準備ができる場合
b、小学校入学以降の場合
c、中学校以降
d、行動異常が多い場合
E 学級担任・学校と保護者との対立があったときには
症例4、高機能自閉症(7歳,女児)
◆教師向けの参考書
第6章 症例集
症例1、軽度精神遅滞,うつ状態,不登校(9歳,女児)
症例2、AD/HD(多動性衝動性優勢型)(4歳,男児)
症例3、AD/HD(注意欠陥優勢型)(6歳,女児)
症例4、AD/HD(混合型),ODD(4歳10か月,男児)
索引
著者紹介