最上階の殺人

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784787585080
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

最上階のフラットに住む女性が殺され、室内が荒らされた。裏庭に面した窓からはロープがぶら下がっていた。スコットランドヤードの捜査に同行したロジャー・シェリンガムは、警察の断定に数々の疑問を持ち独自の調査を開始する。

著者等紹介

バークリー,アントニイ[バークリー,アントニイ][Berkeley,Anthony]
1893年英国生まれ。洗練された、創意に満ちた作品による探偵小説の革新に大きな力を発揮した、才気あふれる黄金時代の巨匠。1971年没

大沢晶[オオサワアキラ]
京都生まれ。大阪外国語大学卒(フランス語専攻)。新聞記者を経て翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

33
最上階のフラットに住む女性が殺され、室内が荒らされ、貯めこんでいたという噂の現金がなくなっている。裏庭に面した窓からはロープがぶら下がっていた。スコットランドヤードのモーズビーの出勤に居合わせたロジャー・シェリンガムは、捜査に同行し、ヤードの捜査の模様を興味津々で見学する。犯行の手口などから、警察は直ぐに某プロ犯罪者の仕業と断定。ルーティンワークで容易に解決する事件かと思えたのだが、やがてシェリンガムは重大な疑問点に気づく。2003/02/24

koma-inu

28
2点 探偵シェリンガム7作目。最上階にて強盗に殺されたと見える老婆、犯人は同じ建屋の住人か? 事件及び捜査自体は非常にシンプル。ラストの結末は•• シェリンガムのキャラが「迷探偵」と知っていれば、受け入れられると思います。完全に一見さんお断りの本なので、シリーズ作品は必読です。それを踏まえて、「推理小説のどんでん返しへの警告」と感じました、確かに現実はこうなのかも。2021/10/24

ちどり

27
マンションの最上階に住む女性が殺され 警察は手口からみて前科者の犯した強盗殺人だと考えるが、捜査に同行した作家のロジャーは単純な犯行だとは考えず 独自に捜査を始めマンションの住人に聞き込み、美女だがセックスアピールの乏しく機械的なステラを秘書にしたりと 積極的に捜査を進める…シリーズ物でしかも『毒入りチョコレート事件』の会長とは恥ずかしながら知りませんでした(驚)想像力豊かでナルシスト的な素人探偵らしい推理も素晴らしく、ラストの展開もある意味衝撃的で<もっと評価されるべき作品>と一押ししたい作品でした。2015/09/09

kyoko

13
1931年発行の古典的推理小説。有能な女性捜査官も天才ハッカーも派手な銃撃戦もない。しゃべくりと思い込み、さらには大間違いまでも。しかし出てくる人々のキャラの濃さよ。それに負けない主人公の作家、シェリンガムの痛快の域に達するほどの口の悪さよ。古典もいいもんですねー。我が市の図書館にはバークリーの作品が10冊あった。ラッキー!2021/09/01

歩月るな

9
「あいよ」とミス・バーネットは答えた。「そのとおりだ、ベイビー」――前作『第二の銃声』と同じ1930年作品『マルタの鷹』秘書エフィ・ペリンが念頭にあったとすれば「秘書といちゃつきたい」と考えるシェリンガムの思考回路の冴え渡りっぷりも納得な気もするのだが。ロジャーのパートナーは時として探偵役以上に明晰な頭脳の持ち主が選ばれる。七作目にして成り行きで公的な秘書を付ける事になるロジャー。まるで正反対の性質の人間が親友になる例は珍しくないと作中何度も書かれてきたが「凸凹コンビ」と言う点では疑いなくピカイチだった。2016/03/14

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