- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 図書館・博物館
- > 図書館・博物館学一般
内容説明
江戸時代は出版文化が開花し、その中心となる版式は整板であった。この整板等による書籍の製作は、江戸時代までの日本古典籍の九割以上を占めるとまでいわれている。それでは、江戸時代の整板本全盛期のそれらの書籍、広い意味で図書一般の流通はどのように行われていたのであろうか。読者はどのようにしてそれらの図書を入手し、どのように読んでいたのであろうか。これらの疑問について、わかりやすく、具体的に説明したのが本書である。
目次
第1章 江戸時代の本屋
第2章 読者の諸相
第3章 重宝記の源流―『家内重宝記』と『昼夜重宝記』
第4章 八文字屋本の出版広告
第5章 近世後期大坂出版の状況
第6章 本屋と売薬
著者等紹介
長友千代治[ナガトモチヨジ]
昭和11年宮崎市生れ。35年佐賀大学卒業、45年大阪市立大学大学院博士課程修了。平成元年文学博士(大阪市立大学)。大阪府立図書館司書、愛知県立大学、京都府立大学を経て現在仏教大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志村真幸
0
著者は『近世貸本屋の研究』『江戸時代の読書』『江戸時代の読書と書物』などの著作がある研究者。 本書は江戸期の本屋や本に関する図版を多数掲載し、読み解くことに重点を置いている。京都、大坂、江戸、名古屋、その他の地方の本屋について、それぞれ概況を示したり。板木屋、表紙屋、経師屋と製本にまつわる各段階の職人をとりあげたり。行商本屋、絵双紙売、貸本屋などを絵のなかからピックアップしたり。 当時の本の流通について、ビジュアルに理解することができ、非常におもしろい。 出版広告がいろいろ扱われているのも珍しい。2020/04/23