内容説明
今から半世紀以上前に起きた強盗殺人放火事件。無実の弟が逮捕され、闘い続けてきた姉・袴田ひで子さんの物語。
目次
第1章 日が出る子―1933(昭和8)年~1965(昭和40)年
第2章 突然の災難―1966(昭和41)年~1967(昭和42)年
第3章 心も体もボロボロ―1968(昭和43)年~1980(昭和55)年
第4章 47年ぶりに春が来た―1981(昭和56)年~2014(平成26)年
第5章 うれしくて笑いっぱなし―2014(平成26)年~2019(令和元)年
袴田事件とは
熊本元裁判官を見舞う
ローマ教皇来日ミサへ招待される
デコちゃんアルバム
特別寄稿(衆議院議員鈴木貴子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小鈴
17
袴田巌の物語ではなく、姉のひで子の物語。浜松市出身だったんですね。この本を読むことは袴田事件を知ることになるわけですが、 当時の杜撰な捜査が浮き彫りに。死刑判決後は拘禁反応でおかしくなり何年も会えない。会えても数分しか話をしないとか。その繰り返しなのに年に何度も足を運ぶ。でこちゃんが明るいので救われるが、相当苦しかったと推察します。また、ここまで弟の面倒をみるのは時代を感じたりもする。今の時代だとさっさと家族を切り捨てそうですよね。。。弟をそこまで信じきれるかどうか。。。袴田家の家族愛を感じました。2020/07/28
littlesnow
6
袴田事件の概要とお姉さんの日出子さんのことは知っていたけど、逮捕当時から現在までがよくわかりました。 弟を信じて支援する日出子さん。 私は弟が冤罪で逮捕されたら同じようにできるか、と思った。 マンガだから読みやすい。 袴田事件を知らない人にぜひ読んでほしい。 それにしても、警察の捏造の証拠は絶対に許せない!!2020/10/25
Ayana
5
袴田巌さんのお姉さん、ひで子さん。無実でありながら死刑囚となった弟の自由を取り戻すために、半世紀以上闘ってきて、2023年ようやく再審開始となりました。その過程がどれほどの苦しみであったか想像もつかないが、「巌のことは私の運命だと思っている」と話すひで子さんのことを心の底から尊敬します。冤罪が司法・メディア・社会によってどう作られていったのか。袴田事件の最適な入門書です。この国の未熟さを恥ずかしく思います。2023/04/07