出版社内容情報
知識は認知主体の内面に表現されるのではなく、世界との関わり合いの中で生成してくるものであり、知識はその生成に関わるものすべての中に埋め込まれているという観点が素晴らしい。
●知識をつむぐインターフェース
使い慣れた杖、運転し慣れた自転車がそうであるように、使いやすい道具は、人間の持つ本来の能力を発揮させ、その機能を純粋に、透明に拡張させる。道具と人間を取り持つ「使いやすさ」の技術であるインターフェース技術は、したがって、知識創造という人間本来の能力を純粋に、透明に拡張させる知識エンジンの不可欠の要素である。
内容説明
ニューギニアの部族から核競争に走る大国まで、精神分裂症患者から学習するイルカまで、発生中の卵から進化の歩みを続ける地球生命圏まで、「生きた世界」をまるごと考えることで、諸学の進化をもたらしたベイトソンが平明に説く、マインドの宇宙の統一的ヴィジョン。
目次
1 イントロダクション
2 誰もが学校で習うこと
3 重なりとしての世界
4 精神過程を見分ける基準
5 重なりとしての関係
6 大いなる確率的過程
7 分類から過程へ
8 それで?
付記 時の関節が外れている
著者等紹介
佐藤良明[サトウヨシアキ]
1950年生まれ。東京大学教授。専攻はアメリカ文化論。著書に、ベイトソンの理論をポップ・カルチャーの領域に応用した『ラバーソウルの弾みかた』(岩波書店)、『J-POP進化論』(平凡社新書)など。訳書にトマス・ピンチョン『ヴァインランド』など
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