出版社内容情報
柳澤静磨[ヤナギサワシズマ]
著・文・その他
内容説明
飼育にゾクゾク解剖にクタクタ…それでも“G”と生きる理由は?克服と、トキメキと、新種発見にいたる道のり。視点を変えると見えてくる、ゴキブリたちのステキな姿。
目次
1 ゴキブリはなぜ嫌われるのか
2 ゴキブリを知る
3 ゴキブリ嫌い、ゴキブリの道へ
4 ゴキブリ飼育はトライ・アンド・エラー
5 いざ、ゴキブリ展
6 ゴキブリ研究はじめました
7 ゴキブリは、嫌われてるからおもしろい
番外編 第4のルリゴキブリ
付録 まだまだいるぞ!世界のゴキブリ
著者等紹介
柳澤静磨[ヤナギサワシズマ]
1995年生まれ、東京都出身。幼いころから生き物が好きで、専門学校卒業後は静岡県の昆虫館・磐田市竜洋昆虫自然観察公園に入職。ゴキブリの魅力に気づいた後は同園で『ゴキブリ展』を企画・運営し、「GKB総選挙」などのユニークな催しで注目を集める。2020年、所属する研究チームとともに、35年ぶりとなる日本産ゴキブリの新種・ウスオビルリゴキブリ、アカボシルリゴキブリの2種を発表。その後、ベニエリルリゴキブリ、イツツボシルリゴキブリ、アカズミゴキブリについても記載を行うなど、ゴキブリ研究を続けている。企画展示、講演会、SNSやブログを通じ、ゴキブリの魅力、生物保全の重要性について発信を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
104
まあまあ。ゴキブリに魅せられ、ゴキブリ展を企画運営したり、新種のゴキブリを発表したりしたりした著者の本。大学の研究者とかではなく、どちらかというと一般人よりの視点からゴキブリの魅力について語られている。なぜゴキブリはほかの虫よりも人間にきらわれがちなのか、世界にはどんなゴキブリがいて、どんな生態なのかがイラストとともにつづられていて興味深い。ただ、おもしろいことはおもしろいんだけど、なにかもう一つ深みというか、もう一段奥深いおもしろさがあるテーマのような気がするけれど、そこがあまり感じられない感じがした。2023/01/25
Bugsy Malone
92
G嫌いだった著者がGに興味を持ち始め35年振りの新種の発見から論文発表、新種記載まで漕ぎ着けた奮闘記。嫌われ者のGの生態や魅力を少しでも多くの人に知ってもらいたいという気持ちから、嫌いな人でも手に取れるよう写真は一切掲載せず可愛らしいイラストと分かりやすい文章で構成されています。コラムではGの匂いや食感などにも触れ、G愛の強さに微笑ましささえ感じてしまいます。私も含め嫌いだからこそ気になって仕方が無い、そんな人こそ「ん?そうなの」とハマってしまいそう。著者の研究は始まったばかり、今後の成果にも期待します!2022/07/02
がらくたどん
74
老舗ホテルのG騒動を描いたコメディーとともに。虫好きだがG嫌いだった昆虫自然観察公園職員氏が仕事でGの飼育を担当し、いつしかGの魅力に目覚めて新種記載論文を仕上げるまでの記録エッセイ。「実はカマキリの親戚」ってところから始まり、そもそもなぜGが嫌いなのかの自問自答に付き合い、テントウムシみたいなGだのダンゴムシみたいなGだのキラキラ虹色Gだのを見せられているうちに、単純な私は強固なはずの「G嫌い」の岩盤にうっすら亀裂が・・。多分にG紹介がイラストのせいではありますが。家屋に入らず庭で暮らしてくれたらな~。2023/06/12
keroppi
71
ゴキブリが苦手な私だが、図書館の新刊コーナーで見つけて借りてしまった。我が家にもゴキブリは出没するし、ゴキブリホイホイも置いている。嫌われ者こそ興味が湧くということかな。ゴキブリ嫌いの著者が、ゴキブリが大好きになってしまったというが、私はまだまだ好きにはなれそうにない。こんなにゴキブリの種類がいるのも初めて知った。2022/08/21
TATA
45
G研究の面白さを語る一冊。黒く光って飛ぶGなタイトルに惹かれて読んだのだけど、G好きというより昆虫好きな方なんだよね。結構マジメな内容で、その分「バッタを倒しにアフリカへ」のような突き抜け感はないかなあ。ただGを食べて体調を崩したのはちょっとやりすぎ。あと、写真がないのが残念かと思っていたのですが、Gの写真は載っけちゃダメだよね、やっぱり。2023/02/20