内容説明
選んで読んで幼い子どもと楽しむ絵本。数千人もの子育てママから慕われつづけた絵本アドバイザー、向井惇子さん。そのあたたかくて気さくな、同時に芯のとおった講演が一冊の本になってよみがえりました。
目次
1 子どもの成長に寄り添った絵本選び(赤ちゃんの体に触れる、言葉でも触れる;赤ちゃんに必要なのは、本ではありません;本を読んであげるタイミング ほか)
2 「生きる力」を育む読書(願うこと・自分を思ってくれる人がいること『ロバのシルベスターとまほうの小石』;三種類の『おおきなかぶ』;語り方と、絵の表現を比べてみる ほか)
3 その後の勉強会から(試行錯誤;たくさんの生活体験を;絵本を読んであげる十分間 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨ミール
32
子どもが通った小学校で、読み聞かせを続けて15年以上たちますが、まだまだ子どもの前に立つと緊張してしまいます。ですが最近は、この絵本はいい本だなぁということがなんとなくわかるようになりました。そういう心境になった今、この本に出会えてよかったです。向井惇子さんが講演したもの、選んだ絵本のリストなどをお嬢さんがまとめられたもの。新米ママに手渡したい一冊です。絵本は2才過ぎてからで良い。その理由も納得できるものでした。「今の赤ちゃんは、あやしても笑わない子が増えてきた」って、怖いですね。2019/04/04
たーちゃん
30
元「童話屋」読書相談員、向井惇子さんの講演記録を娘である向井ゆかさんがまとめた一冊。息子と絵本を楽しむにあたり、世の中に溢れる絵本の中から良質な絵本に触れさせたいと思い手に取りました。向井さんオススメのリストが掲載されていてとても参考にならます。記憶に残らなくても、息子が絵本を読んでもらう体験が幸せな楽しい時間として体に刻まれれば嬉しいです。2020/01/05
おはなし会 芽ぶっく
19
元「童話屋」読書相談員向井惇子さんの講演録。(娘のゆかさんが編集) 良い絵本と言われても、ただ手渡すだけでは何も伝わらない。ロングセラーにはきちんとした意味があるし、読み続けられる理由がある。幼少期からの絵本との関わり方を改めて意識しました。巻末にリスト付き。2019/12/20
ふじ
19
独学で絵本について学び、童話屋の創業スタッフに、その後フリーの絵本アドバイザーとして飛び回った著者の講演録。絵本と読み物のリスト付き。経験や司書の学習から学んだ内容も多く、確認しながら読了。ブックスタートに否定的だったが、理由には納得(2歳未満の読み聞かせは他の直接的な体験で補える)。絵本は、内容と、絵。良い文と芸術性のある絵がわかるには良質なインプットが鍵になる。読み聞かせに選ぶ本も、読み方も、結局は読み手の価値観を伝えることになる。でも良い絵本だけを与えればいいという訳でもない。2019/06/11
marumo
15
絵本にも旬があると思ってます。定番と言われる絵本が必ず絵本のリストに載ることにも疑問を覚えます。が、やはりロングセラーは一度は読んでおかなきゃ…というきにさせられました。赤ちゃんへの読み聞かせについての明確な意見(=まずはスキンシップ、絵本は五感を刺激するツールでいい←私の理解ですが)に共感しました。2019/04/06