出版社内容情報
いつか存在した、忘れられた都市の物語。
愛ゆえに禁忌を犯した男、3年間だけ命を与えられた餓死寸前の少女、「街」を愛してしまった青年、愛する妻のために生き返った死者…その身に殻をまとうように成長し続ける『外殻都市』を舞台に繰り広げられる、哀しくも切ない夢の残滓―全7編。
鬼頭莫宏が描く、切なさあふれるヒューマンファンタジー、待望の単行本化!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
46
SF的要素が有りながら人間として(時にはアンドロイドや神的なもの)の情緒を引きずっていく話が面白い。2018/08/15
深夜
12
「いつか存在した、今ではその存在すら忘れられた都市。ひたすら上へ上へと積み上がっていった都市。目的もわからず、理由も定かではなく、その行為に没頭した都市。そんな都市の抱いた夢の残滓のこと」退廃した近未来を舞台に、人々が、都市そのものが持つ濁った欲望を描いている。2016/07/17
exsoy
12
浮かんでは消える泡沫の2011/01/11
YO-HEY@紅蓮ロデオ
10
非常に心に染みる短編…というかオムニバスというか。どの話も暗いけど…でも、心に妙な優しさが残る本です。鬼頭さんの絵はやっぱり好きだな。なるたる、中古で揃えないと…2010/07/15
きお
7
読めば読むほど鬼頭氏の描く女の子が可愛く見えてくる。だいたい損な役回りで可哀想っていうのもあるのかな。「3年間の神」、「媚薬水の味」、「渉猟子の愛」が好き。長編作品と比べ、話の材料が結構ベタなような気もするんだけど、この人が描くから独特になるんだろうな。2010/09/16