プロフェッショナル広報戦略

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784777102990
  • NDC分類 674
  • Cコード C0036

出版社内容情報

【詳細目次】

はじめに
 
第1章 戦略的広報とはなにか

コミュニケーション戦略不在の世界
 官邸の広報体制
 NTTでは想定質問打率10割が当たり前
政府広報が民間企業に遅れをとってはならない
 広報部が各部門のペーパーを何度もチェック
 数日前と前日にはトップと入念な打合せ
コミュニケーション不足が総理批判の源
 官僚と官邸記者クラブの厚い壁
 戦略的広報が機能したパソコン講習
ホワイトハウスの広報は大統領を守るためにある
 報道官は大統領の身代わり
 専属スタッフをTPOで使い分ける
 
第2章 自民党の広報改革プロジェクト

官邸広報の基盤強化を正式提案
 総理に提案できる国家戦略本部のメンバーに抜擢
 広報改革を総理に進言するも「データはダメ」と一蹴
自民党の広報関連組織の縦割りを廃す
 危機感が強いときこそ改革のチャンス
 広報改革のポイントはトップ周り
 唯一実現したPR会社の活用が成果を上げる
 あえて火中の栗を拾う8月8日の賛成演説
自民党の新たな広報戦略
 広報本部長代理に就任し広報戦略の責任者に
 キャッチフレーズは「改革を止めるな。」
 幹事長を補佐する権限も得て専門チーム結成へ
        
第3章 プロジェクトマネジメントとしての広報

まずは組織のデザインが大事
 議論の材料は具体的なデータ
スタッフのモチベーションをどう引き出すか
 スタッフの議論から生まれた選挙ポスター
 あえて最年少スタッフのアイデアを採用
 他党に先駆けブロガーと幹事長が懇談
 広報戦略のPDCAサイクル
 モニタリングは基本中の基本
 トップへのアクセスを重視する
 
第4章 組織を勝利に導くための広報戦略

メッセージはわかりやすく
 訴えはシンプルに
データ重視の広報戦略
 毎日比較していた郵政と年金
 ベテランの的確なアドバイス
 9月4日の天王山を見極める
 方針変更の準備は怠りなく
 投票日の全面広告で「私は、問いたい。郵政民営化に賛成か反対か。」
遊説先選びもデータ重視で
 絶対当選の選挙区で最終日の遊説
 しがらみを乗り越え激戦区を回る
自分のセールスポイントを自覚する
選考過程を公開し報道陣を集める
 プロもうなった公募広告
 当選2回以降なら派閥入り自由
ライバルを研究する
 新ネタは手に取るようにわかる
 どんな失言も見逃さない
組織コミュニケーションも忘れてはならない
       
第5章 プロの広報マンになるために

広報は、新聞・雑誌の切り抜きを業者任せにしてはいけない
 毎朝6時30分出社で新聞11紙をチェック
 自らの頭と手を使って編集する
 論調分析で広報がマスコミを評価する
広報は、身体半分が会社の外に出ていなければならない
 ちょっとしたひと言が大騒ぎに
 全身が中でも外でも良くない
 中では常識、外では非常識のピンク電話(グレー)
広報は、優れたトップの経営哲学に耳を傾けなければならない
 公益企業という言い方は大嫌い
 安全にかけるコストに無駄なコストはない
広報は、危機的状況下こそ情報公開に努めなければならない
 リクルート事件が原点
 NTTの一番長い日
広報は、コミュニケーション戦略を体系的に学ぶべきである
 記事にしてもらうプレスリリースを書く
 企業危機管理の成功例と失敗例
 成功による慢心が組織の危機を招く
 
第6章 コミュニケーションのプロが広報だ

広報は一生のキャリア
 自分とは関係ない出来事
 自民党から会社への1本の電話が人生を変える
政治の本質は広報と同じコミュニケーション
 出馬しない4つの理由を即答
 森幹事長が自ら動き断る理由がなくなる
政治はコミュニケーションの塊

おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ito

41
2005年の郵政選挙における自民党の大勝利とリクルート事件を中心としたNTT広報時代の話。それまでの自民党の場当たり的な広報活動を統合し、戦略的な視点を導入し全てをベテラン議員を統括するのは、簡単ではなかっただろう。内容はPDCAやモチベーションの維持等で新しい視点は見られないものの、地道な活動の大切さを感じた。一方、情報を受け取る国民の立場としては、政府や政党、企業などに都合のよい報道ばかりを受け取っているような気もする。コミュニケーション力のある人ばかりが得をする社会でも困るなと思った。2014/06/22

としP

20
「メッセージはシンプルに!」いつだって大衆の耳目を集めるのは、力強い一言に限る。 / 組織を勝利に導くには、データ重視の広報戦略が大切。 / ライバルを研究する。モニタリング。 / 広報は、危機的状況下こそ情報公開に努めなくてはならない。2017/05/28

coolflat

14
本書を読むと、自民党によるマスコミ掌握術をシステム化したのは世耕弘成だというのがわかる。世耕が自民党のマスコミ対応を取り仕切るまでは、自民党総裁(総理大臣)や幹事長の個々人の力量によって、マスコミ掌握(対応)が左右されたという。ちなみに、世耕は政治家になる前、NTTの広報マンであった。51頁。改革の一番のポイントは、自民党の広報関連組織が完全に縦割りになっている体制を見直し、一元化すること。広報で最も重要なのはトップ周りのコミュニケーション戦略にほかならない。自民党では総裁と幹事長のマスコミ対応である。2023/12/08

とし

3
広報担当者としての基盤となる部分に言及されていて興味深く拝読。2005年衆院選を舞台にいかに自民党全体を巻き込んで変えていったか。旧態依然の団体を変えていくことには力がいるが著者は、自身の誠実さと周りからの信頼を武器に変えていったことが伝わった。仕事に基盤は誠実さと信頼。全身社外か社内ではダメ。半身社外という言葉が印象に残った。バランスと客観性が大切。2022/05/15

暇人

1
現役の政治家がやってきたことを本に出すのはリスクなのかも知れない。この本を出した後にやらかしてしまい本当にプロなのか?と言われ続けてきた。 失敗を通じて少なくとも表向きだけでも人は謙虚になれるかも知れない。今後起こるかも知れない判断ミスを考えて行動しようと思わせる明日は我が身と恐怖する一冊だ。2017/01/28

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