内容説明
美術館で拾ったから名前は“ミュージアム”…。ストリート・キッズ“グール”のカリスマだったエリドゥ・ガウラティが拾った美貌の青年は、記憶を失っていた。まるで母を慕う子供のようにまとわりつくミュージアムに、心を許しはじめるエリドゥだったが、周囲にはかつてのカリスマに執着する者たちが張りめぐらした罠があった。そして、ミュージアムの本当の姿を知ったとき、エリドゥは…。こんな寂しさを抱いて、もう一人では生きられない。23世紀の地球で、その“擬似生命体”は、愛を求めていた―。五百香ノエルが描く、せつなく甘いサイバーロマンス。
著者等紹介
五百香ノエル[イオカノエル]
東京都文京区出身。1993年に「神様はイジワルじゃない」でデビュー。壮大で華麗な非日常的な作品と、繊細で日常的な作品等の異なる作風で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆりこ
1
23世紀の地球を舞台にしたSFラブストーリー。ネタバレになるので理由は書けませんがBLの度量を感じますね…なんにせよ大変面白かったです!五百香さんのドライな文体で描かれるサイバーシティや人工生命体の様子は想像力を刺激されますし、誘導する展開が巧みです。途中でハッとさせられました。愛を知った人工生命体がそれを守ろうと、ひとり戦いの中に飛び込む。その姿の健気さに胸打たれました。美しく強くいじらしい主人公が可愛くてたまらなかったです。もう少し先が読みたい…と思わせられるラストもよかったですね。満足!2013/01/12
みく
0
両性具有モノ。面白かったけど、これはBLと言えるのかは謎。2012/08/17
えな
0
うーんそっちだったか。なかなか展開がよめなくて面白かった。最後の方、どっちかっていうとアルヴィオレとしての要素が強くなっちゃってるんだろうけど(地の文でもアルヴィオレって呼ばれてるし)、それでも全てを受け入れて愛することを選んだってとこに感動した。ヒューマンレプリカではなく、人間だからこそ一夜で愛を忘れられた、ってとこ悲しすぎるんだけど、すごく印象的 2012/06/10
香坂
0
これはBLというよりNL…個人的に、無性+子宮なら女性扱いになるんじゃないかと思う。二人が幸せになれればいいな。2012/03/12
風祭
0
うーん、よくできた話なんだけど、今回はあまりはまれなかったな。ヒューマンレプリカの素材に焦点が当たってて、恋愛要素が少なかったからかも。リンダのキャラが濃い。BLというより、SFで、結局エリドゥは男なのか女なのか、疑問が残った。装丁が素敵でした。2011/05/29