内容説明
権力者の改憲論を警戒せよ。
目次
序章 「タカ派改憲論者」の時代(憲法守って国滅ぶ;日本国憲法と集団安全保障―国際社会の一員としての責務)
第1章 タカ派改憲論者はなぜ自説を変えたのか?(自衛隊は大義なき戦争に加担するな―イラク派遣延長に異議あり!;タカ派改憲論者はなぜ自説を変えたのか? ほか)
第2章 歴代政治家と憲法(時代遅れの宮沢首相の憲法感覚;「小沢調査会」対「憲法調査会」―自民党内憲法論争 ほか)
第3章 立憲主義という原点(解釈改憲が招いた空洞化;民衆が主役の政治を目指して ほか)
著者等紹介
小林節[コバヤシセツ]
慶應義塾大学名誉教授、弁護士。法学博士、名誉博士(モンゴル、オトゥゴンテンゲル大学)。1949年、東京都生まれ。1977年、慶大大学院法学研究科博士課程修了。ハーバード大学ロー・スクール客員研究員などを経て、1989~2014年、慶大教授。その間、北京大学招聘教授、ハーバード大学ケネディ・スクール・オヴ・ガヴァメント研究員などを兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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siomin
3
自民党の憲法改正のブレーンだった著者は,現在では自民党の憲法改正を批判し,集団的自衛権の法制化にも反対。その変節はなぜなのかを,1990年代から最近まで著者が発表した論文をまとめた本書で,見えてきます。 憲法の原則は権力を縛るものであり,国民を縛る憲法に変えようとする自民党案に問題がある。改憲派である著者の根底にある思想はそんなに変化していないが,周りが憲法に対して理解に乏しいので,反対派になった。 論文の列挙の構成なので重複も多いのですが,そのぶん著者の思想が露わになるので,わかりやすい本です。2015/07/14
koi
1
すべての人が、生まれ持った個性を持って、自由に自分らしく生きられることこそが幸福であり、それが日本国憲法の保障している人権の本質である、というくだりに深~く納得。この点の大切さについては右も左もないはずで、すべての人がお互い尊重し合い(つまり我慢も含めて)、守っていかないといけないんじゃないでしょうか。2015/11/17