内容説明
誰もがいつかはステップアップを考える「上流工程」。しかし、そこではプログラマーやSEとは異なるスキルが要求されるため、戸惑い、挫折する人も少なくない。どうすれば上流工程で成功できるのか?成功する人とつまずく人の違いはどこにあるのか?ベストセラー『ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人』の著者が、その疑問に答える上流工程の必読書。
目次
第1部 要求編(要求の獲得はなぜ難しいのか;要求を獲得できる人、できない人;問題のパターン;要望収集プロセスのパターン ほか)
第2部 プロジェクト編(非知識労働の開発プロジェクト;IT業界にまつわる誤解;知識労働としての開発プロジェクト)
著者等紹介
荒井玲子[アライレイコ]
1991年から、日本国内企業へのオブジェクト指向技術普及活動に携わる。富士ゼロックス情報システム(株)、日本ラショナルソフトウェア(株)にてオブジェクト指向の導入、研究開発、人材育成を軸に活動。プロセスエンジニア、シニアアーキテクトとして、プロジェクトにおけるオブジェクト指向技術の適用実績を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
システム開発でいつも言われているのは上流工程で要件をしっかり確定しないといつも手戻りが発生するといわれていました。時間を蒸留で書ければいいのですがいつもスケジュールと予算の関係であまりきちっと対応しているのを聞いたことがありません(昔のことですから今は変わっているかもしれませんが)。また上流工程とシステム部があまりコミュニケーションがよくない場合が多いので、そこも問題がある場合があります。2015/11/23
Kentaro
3
ダイジェスト版からの要約 上流工程でつまずくか否かの違いは、要件定義力である。要望の収集段階で誰でも知っていてわかっていることまで明確な定義をする。しかし、「誰でも知っていてわかっていること」や問題領域での常識というものが、いかに曖昧で属人的なのかということを思い知らされる。特に「既存システムのリプレース」という開発では要注意だ。定義力をつける簡単な方法は、まず、日本語のスキルを磨き、言葉に敏感になり、誰が読んでも一意にしか解釈できないように定義づけ、明文化する事だ。これがシステム仕様の品質保証にもなる。2018/06/22
たいそ
3
前半はどうやって要求を獲得するか、という内容で、要望の収集とフィルタリングなど。「要望収集は受け身で実施するのではない」といったあたりが参考になった。後半は知識労働者として開発プロジェクトにどう関わるか、という内容。「知識と技術」の考え方が参考になった。2011/08/03
sho_kisaragi
2
外観が描かれていて、必要な項目自体は埋まっていますね。経験者が読むと少しおもしろい内容。詳しく知りたい場合は、ここから必要な項目にターゲットを絞って深掘りしていくようにすると良さそうです。 これはこれでフレームワークと項目を押さえるのにちょうど良いです。短いので。2011/06/06
pragma
2
「要求編」「プロジェクト編」の二部構成になっていて、 それぞれが独立していますので、単独で読むことも可能です。 ターゲットとなる読者は、上流工程に参加する方で、 開発部門だけでなく、営業部門やサポート部門の方も対象です。 「要求編」は必見です。 要望から仕様化に至るプロセスを下記のように4つの段階に分類し解説しています。 1. 要望の収集 2. 要望のフィルタリング 3. 要求の仕様化 4. システムスコープの確定 「要望」と「要求」の違いがよく理解できました。 また、重点的に要求をいかに獲得するか2009/02/19