内容説明
涙は人の体のなかでとても小さな環境だ。太古の昔から大切に抱え持ってきた小さな海。たった7マイクロリットルの海だけどその中には、とてつもなくたくさんの科学、緻密な生物のメカニズムが秘められている。涙といえば、泣くときに流れるものを思い浮かべる人も多いだろうけれど、実は普段もしっかり仕事をしている。目の表面が必要とするビタミン類やタンパク質などを供給し、外からの進入物や、古くなってはがれ落ちた細胞を運び去る。体に血液が必要なように、目にとって涙は不可欠だ。涙という小さな環境にフォーカスすることでその大きなチカラが見えてくる。
目次
第1章 世界一小さな海―涙
第2章 涙はなぜしょっぱいのか
第3章 涙が乾く!?まばたきのメカニズム
第4章 急増する現代病「ドライアイ」
第5章 「涙」にフォーカスして見えてきたこと
第6章 現代人は乾いている!